2007 Fiscal Year Annual Research Report
新しい情報伝達タンパク質研究から迫る咬合と脳機能の関連
Project/Area Number |
16109010
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
平田 雅人 Kyushu University, 大学院・歯学研究院, 教授 (60136471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兼松 隆 九州大学, 大学院・歯学研究院, 准教授 (10264053)
竹内 弘 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教 (70304813)
松田 美穂 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教 (40291520)
姜 英男 九州大学, 大阪大学大学院・歯学研究科, 教授 (50177755)
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Keywords | CABA(A)受容体 / ノックアワトマウス / PRIP / インスリン / リン酸化 / Akt / 咬合 |
Research Abstract |
1.GABA_A受容体の一生におけるPRIPの役割に関する研究 (1)野生型(WT)ならびにPRIPノックアウト(KO)マウスから脳スライス標品を調製した。インスリンで刺激するとWTではGABAによって誘導される内向き電流が増加(GABA_A受容体の増加に相当)したが、KOでは増加は認められなかった。 (2)この現象にサブユニットのリン酸化が関わることが示唆されているので、インスリン刺激時のβサブユニットのリン酸化を検討した。WTでは早期のリン酸化を認めたが、KOでは認められなかった。ホスファターゼ活性をオカダ酸によって阻害したが、KOではリン酸化の変化(GABA誘導性電流から推定)は見られなかった。したがって、キナーゼ活性がβサブユニットをリン酸化するのに適切な所に存在しないためと思われた。 (3)そこで、インスリンシグナリングに関わるキナーゼはAktであることは分かっているために、培養細胞系を構築してインスリン刺激に伴うAktの活性化ならびにこのキナーゼのGABA_A受容体への結合を検討した。PRIPの有無によって受容体への結合程度が異なることが分かった。 2.咬合とPRIP分子、GABA_A受容体の機能への関わりに関する研究 (1)粉末食餌(咬合を必要としない)と通常の食餌を与えたマウスを比較的長期間飼育している。新奇環境への適応、運動量、不安感などのいくつかの行動学的な検討を行った。粉末食餌マウスでは、行動学的には、自発運動量が少なく、新奇物体に対する興味をあまり示さない傾向が強く認めらた。また、高架式十字迷路試験で粉末餌給餌群マウスでは不安感が強い傾向が認められた。 (2)これらの結果とGABA_A受容体の量的な関連を調べるために、受容体の発現量を調べるためにGABAリガンドの結合実験を行ったが、著明な相違は認められなかった。
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Research Products
(6 results)