2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16200027
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
仲嶋 一範 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90280734)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田畑 秀典 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (80301761)
佐々木 慎二 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10365439)
本田 岳夫 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30365225)
大石 康二 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80420818)
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Keywords | 大脳皮質 / 神経細胞 / 細胞移動 / 辺縁帯 / 子宮内胎児脳電気穿孔法 / 樹状突起 |
Research Abstract |
大脳皮質の神経細胞は、その多くが脳室帯で誕生し、辺縁帯直下へと移動した後、誕生時期をほぼ共通にする細胞同士が集合して、脳表面に平行な6層からなる多層構造(皮質板)を形成する。移動を終えつつある細胞は辺縁帯直下で約24時間の長きにわたって停滞し、先導突起を変化させて著明な樹状突起を分化成熟させること、同時期に誕生した神経細胞同士が凝集して層構造を形成していくこと等、様々な現象を一斉に示すことを見いだした。そこで、この部位における細胞の変化を担う分子機構を解明するため、辺縁帯直下で時期を問わず特異的に発現する遺伝子を網羅的に検索した結果、Ucp1と仮に命名した分子を含む40個の遺伝子を見いだした。Ucp1は、辺縁帯直下の細胞でRNAは検出されたが、タンパク質は辺縁帯内にそれらの細胞が発達させる原始樹状突起に強く局在していた。そこで、siRNA発現ベクターを子宮内胎児脳電気穿孔法により導入してUcp1の機能を阻害したところ、神経細胞移動の障害と辺縁帯内への樹状突起形成の異常が引き起こされた。次に、上記40個の遺伝子のうちカドヘリンファミリー分子として新たに同定した分子について、同様にsiRNA発現ベクターを子宮内胎児脳電気穿孔法により導入してその機能を阻害し、影響を観察した。その結果、神経細胞の最終配置部位に明らかな異常が生じることを見いだした。
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Research Products
(10 results)