2004 Fiscal Year Annual Research Report
初期化誘導活性を持つ天然物の探策;クローン個体の作出、未分化体細胞株樹立への応用
Project/Area Number |
16200030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
角田 幸雄 近畿大学, 農学部, 教授 (80217364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 容子 近畿大学, 農学部, 助教授 (40278742)
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Keywords | 初期化 / Oct-3 / 4 / GFP / 天然物 |
Research Abstract |
Oct-3/4・GFPトランスジェニックマウス胎子より樹立した胎子繊維芽細胞を用いて、Oct-3/4遺伝子の発現を誘導する天然物をスクリーニングした。すなわち、天然物を原形あるいは刻で購入し、ホモゲナイズ後遠心して上清を採取し、凍結乾燥後培地に10,1,0.1,0.01,0.001mg/ml添加した。ついで、添加培地で繊維芽細胞を2〜7日間培養し、GFP観察用専用顕微鏡下で観察して、GFPを発現する細胞数と発現の強度を計測した。用いた生薬は、トチュウ、ニンジン、クコなどの滋養強壮薬、イカリソウ、ベニバラ、ニンニクなどの不妊治療薬、アロエ、ドクダミ、ハンミョウなどの傷の治療薬、松葉、アシタバ、アガリクスなどの健康栄養食品、種々の漢方薬を中心とする150種である。自家蛍光を発する天然物が数種認められたが、特異的に繊維芽細胞がGFPを発するように変化する天然物が1種(No.70)認められた。また、処置体細胞を添加培地を用いて継代培養すると、蛍光強度が強くなる傾向が見られた。ついで、過剰排卵処置マウスから回収した2細胞期胚を用いて、発生能に及ぼす天然物の影響を調べた。すなわち、培養細胞を用いた実験と同じ濃度の天然物抽出液を添加した培養液で4日間培養して、胚盤胞への発生状況を調べた。これまでのところ、処置胚は全く発生せず死滅するか、大差なく胚盤胞へ発生するかのどちらかであり、胚盤胞形成時期が遅れたり、形成せずに分裂を継続するような天然物は見いだされていない。なお、生薬70処置体細胞のキメラ形成能については、現在検討中である。
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Research Products
(1 results)