2006 Fiscal Year Annual Research Report
ナノテクノロジーを用いて作成した骨結合生体活性チタンの整形外科への応用
Project/Area Number |
16200035
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中村 孝志 京都大学, 医学研究科, 教授 (10201675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根尾 昌志 京都大学, 医学研究科, 講師 (80311736)
川下 将一 京都大学, 工学研究科, 講師 (70314234)
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Keywords | チタン / 陽極酸化 / ナノ構造 / 骨セメント / 生体活性 |
Research Abstract |
1.陽極酸化処理によるナノポーラス生体活性層形成、 純チタンプレートに対し、1M-H2SO4電解液中で150Vおよび200Vの電圧条件下で1分間陽極酸化した、陽極酸化チタンプレートを作成し表面構造をSEM、AFMなどにより、生体活性能を擬似体液浸漬により評価した。いずれの処理においてもナノポーラス構造と高いアパタイト形成能を持つことが判明した。ナノポーラス構造の表面粗さは200VがRa=161nm、150VがRa=95nmであった。200Vの陽極酸化チタンプレートを用いて兎脛骨埋入実験を行ったところ、従来法である155Vと同等の引きはがし強度が術後24週にわたり維持されており、長期間安定した高い骨結合能を有することが確認出来た。 2.酸化チタンナノ微粒子を用いた生体活性セメントの開発 粒子サイズが平均300nmのルチル型の酸化チタン微粒子を用いてPMMAの分子量や粒子径を変化させたセメントを作成し、in vitroのアパタイト形成能やin vivoでの骨伝導能を評価した。その結果、チタン粒子の分散が良好で粒子サイズ200nmのアナタース型の酸化チタン微粒子を用いたPMMAと同等の生体活性を持つセメントを開発することができた。 3.ナノポーラス生体活性層とマクロ多孔構造の相互作用の解析 ナノサイズの表面ポーラス構造と生体活性能を賦与することができるアルカリ希塩酸加熱処理とマクロ(数〜数百μmレベル)の多孔構造との関連を解析するため、様々形状のチタン多孔体の三次元構造をマイクロCTを用いて解析し、動物実験による骨進入との関連を調査した。その結果、良好な骨進入や骨形成にはマクロ多孔構造とナノレベルの表面構造が重要であることが明らかになった。特にマクロ多孔構造については連通孔径で52μm以上の連通が多孔体内部の骨組織分化に大きな影響を与えていることが明らかになった。
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Research Products
(6 results)