Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野木 雄三 国際医療福祉大学, 三田病院, 准教授 (90233593)
波多野 賢二 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (60311619)
美代 賢吾 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40302690)
篠原 信夫 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (90345223)
山口 泉 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80345222)
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Research Abstract |
電子カルテ,自然言語処理および医学用語データベースに関するこれまでの知見をもとにして,第一に,内科系,外科系,および看護系の診療データベースに含まれる臨床医学用語の意味的な関連ネットワーク(臨床医学オントロジー)を構築する手法を研究,第二に,その手法を用いてまず4万語程度を対象にして意味ネットワーク(パイロットオントロジー)を構築,第三に構築されたパイロットオントロジーを使用した電子カルテデータベースからの記述パターンの解析が可能かどうかの試験評価,最後にその試験評価結果をもとに,約20万語を対象とする臨床医学用大規模オントロジーの構築と評価をめざした。具体的にはオントロジー構築ツール法造を使用して内科系,外科系の疾患,症状所見,手術処置,解剖学構造についてトップオントロジーの枠組みを構築した。たとえば疾患は健康状態の正常からの変化状態ととらえ,その変化状態を記述できる場合をフォーマルな疾患,症状群を定義としており状態の変化を記述できない疾患群を症候群としてフォーマルな疾患とは区別して記述することにした。また解剖学構造記述においては,学会用語集用語,NOMINA-ANATOMICAの用語をべースにして,解剖構造物とその部分名称をエントリとして,それと近接する別の解剖構造物の部分名称を記述し,その間の構造名称を併記する方法により記述することを行い,すべての用語について記述可能であることを実証した。また臨床系医学書の見出し疾患をべースとして,その病理学的定義,主要症状,診断基準,検査所見のカテゴリーごとに日本医学会用語をベースとして記述する手法をとった。これにより約3000疾患について疾患知識記述ができることを検証した。
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