2006 Fiscal Year Annual Research Report
突然変異生成機構の分子遺伝学的解析:メダカを用いた分子・個体レベルでの解析系
Project/Area Number |
16201011
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤堂 剛 京都大学, 放物線生物研究センター, 教授 (90163948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀井 保博 京都大学, 放物線生物研究センター, 助手 (70372563)
三谷 啓志 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (70181922)
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Keywords | 突然変異体 / TILLING / メダカ / 逆遺伝学(Reverse Genetics) / 環境変異原 / 環境変動 / 放射線 / 紫外線 |
Research Abstract |
環境因子の生物影響を考える上で、突然変異は重要な位置を占める。突然変異誘発に対する影響を的確に評価するには、その生成メカニズムを明らかにすることが必須である。本研究は、突然変異生成の最終過程を担うDNA複製酵素(Tran Lesional (TLS) DNA polymerase)に焦点をあて、1)その作用制御をとおして突然変異生成メカニズムを明らかにする事、更に、2)トランスジェニック個体を用い、発現を個体あるいは組織レベルで自由にコントロールすることにより、これらの遺伝子産物の個体レベルでの役割を明らかにする事を目指している。これまでに、メダカにおいてReverse Genetics(逆遺伝学)を可能にするために、TILLING法に依るメダカ突然変異個体作成系の確立を目指し、ENU処理したメダカ(GO)由来のF1雄を約6,000ライン樹立し、それらから精子とゲノムDNAのライブラリー化を行い、このライブラリーを用い、TLS DNA polymeraseの一つであるRev1遺伝子の変異体スクリーニングを行った。30Mbaseのスクリーニングを行い、Rev1遺伝子に関しては、2個のヌル変異体を含む16個の変異体を得ることに成功した。更に、これらの変異体について、個体レベルでの表現型の解析を行うと同時に、各々の変異体から培養細胞を作成し細胞レベルでの解析を行った。Rev1蛋白のdeoxycitydyl transferase活性は紫外線感受性に関与せず、C末の他TLS polymeraseとの相互作用部位が重要な役割を果たしている事を見い出した。
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Research Products
(7 results)