2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16201015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
友田 陽 茨城大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90007782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 東之 茨城大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (30202154)
西野 創一郎 茨城大学, 大学院・理工学研究科, 講師 (00272112)
鈴木 徹也 茨城大学, 工学部, 講師 (70261740)
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Keywords | 中性子散乱 / ナノ組織制御 / 強塑性加工 / 加工熱処理 / 短範囲規則化 / エコマテリアル / その場測定 / 鉄鋼材料 |
Research Abstract |
加熱・冷却・変形中のその場中性子回折や小角散乱による階層的微細構造の解析、反射率計による固体/固体界面のナノ構造解析などの新しい測定手法および解析手法の開発により、他の手法では得られない知見を得ることを目標に研究を進めている。初年度は以下の3項目について研究を行ったほか、建設中の大強度陽子加速器施設に導入する中性子分光装置製作計画への各種提案を行った。 (1)高強塑性加工によるその場再結晶&相分解を利用した材料組織制御:フェライト鋼、パーライト鋼、高窒素オーステナイト鋼を用いて、超強伸線加工によるナノ結晶粒化過程と作製したナノ多結晶体が高強度を示す強化機構を研究した。主として中性子線による小中角度散乱と全散乱を用いた組織の定量的測定を試みた。強加工材の飛行時間法による引張荷重下のその場測定による非線形および異方的弾性変形挙動の実証は大きな成果であった。 (2)加工熱処理シミュレータによる超微細粒組織制御:設計製作した直接通電型圧縮加工装置を用いて、TMCPによる微細複相組織形成過程を研究している。加熱してオーステナイト状態で圧縮塑性変形を与え、その後の相変態挙動を中性子回折で初めて追うことができた。変態速度の遅い化学成分系を選んだのが、成功の理由であり、加工の影響だけでなくマイクロアロイング(Nb)の影響について実験結果が得られ、解析検討中である。 (3)短範囲規則化を利用する高機能材料組織制御:高窒素オーステナイト鋼の窒素原子や鉄系形状記憶合金中のSiの存在状態について、中性子小角散乱法を用いた検討を続けたが、期待したような成果が出ていない。現在、実験装置の改良も検討している。
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