2007 Fiscal Year Annual Research Report
塩ビを含む廃プラスチックの高度な再資源化技術による資源循環
Project/Area Number |
16201019
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
角田 範義 Toyohashi University of Technology, 工学部, 教授 (30201411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水嶋 生智 豊橋技術科学大学, 工学部, 准教授 (60239233)
大北 博宣 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (20262967)
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Keywords | カリウム賦活 / 脱塩素炭素残渣 / 活性炭 / 表面官能基 / 硝酸性窒素 |
Research Abstract |
本年度目標とした課題とその成果を以下に示す。 <課題1>異なる塩ビ混入率による炭素残渣を混合した場合の本方法の妥当性について検討する。 塩ビ混入率85%と50%の炭素残渣を様々な割合で混合し,カリウム賦活を行った。その結果,最適賦活条件は単体の場合と同様にK/C=3であり,その時の比表面積は1000m2/g以上となった。表面官能基にの違いに原料依存性が見られず,脱塩素化時における塩ビ以外のプラスチックの混入の問題や脱塩素化条件(塩ビと他のプラスチックの混合比)の異なる炭素残渣を混ぜた場合でも,本方法に何ら影響がないことが確認され,炭素残渣の活性炭化への再資源化技術の妥当性が明らかとなった。 <課題2>異なる塩ビ混入率による炭素残渣を混合して作製した活性炭の機能化について検討する。 硝酸,硫酸を用いた表面官能基の機能化を試みた。硝酸はその濃度が1Nから8Nに増加すると活性炭表面が酸化されフェノール性水酸基やカルボン酸機の酸性官能基が増加した。しかし,混合比を変えても原料由来による官能基の変化は認められず,カリウム過剰下での賦活条件に依存しているものと考えられる。 <課題3>水中での硝酸性窒素除去への活性炭の適用の可能性について検討する。 微量硝酸性窒素は活性炭を担体とした触媒が有効であることが知られていることから,パラジウムと銅を担持した触媒を調製しその除去性能を確認した。その結果,パラジウムと組み合わせることで硝酸イオンの還元が起こり,亜硝酸イオンが生成した。この亜硝酸イオンはパラジウムの存在が不可欠であることから,活性炭を担体とすることで水質浄化触媒への応用の道が開かれた。また,他への応用として,本学の先端農業、バイオリサーチリサーチセンターと連携して,新たな展開を計画している。
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Research Products
(3 results)