2006 Fiscal Year Annual Research Report
完全室温動作シリコン単電子・量子・CMOS融合集積回路ナノデバイスに関する研究
Project/Area Number |
16201029
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平本 俊郎 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (20192718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜井 貴康 国際, 産学共同研究センター, 教授 (90282590)
更屋 拓哉 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (90334367)
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Keywords | ナノテクノロジー / 単電子トランジスタ / MOSFET / クーロンブロッケード / CMOS回路 / 量子効果 / 新機能デバイス / 室温動作 |
Research Abstract |
本研究の目的は,ナノ構造中で新たに発現する単電子効果および量子効果を積極的に利用し室温で動作するシリコン新機能デバイスと,既存のCMOSデバイスを融合させた新しい概念の集積回路を実現することである.本研究の主な特徴は,ナノ構造中の物理やデバイス物理だけでなく回路技術まで考慮して集積化を目指す点,室温動作を目指す点,および実際に回路を試作して新概念の優位性を実証しようとする点である.昨年までに室温動作の単電子トランジスタを1チッブ上に集積し,各種回路動作を室温で実証することに成功している.本年度は,量子効果を発現するシリコンナノワイヤトランジスタと単電子トランジスタにおいて,電気特性のチャネル方向依存性とキャリア極性依存性を実験により詳細にしらべ,集積回路を構成する場合の最適レイアウトを検討した.その結果,シリコンナノワ・イヤトランジスタでは[110]方向のpチャネルFETにおいて非常に特性ばらつきが小さくなること,さらに単電荷トランジスタにおいては[100]方向のpチャネルにおいて大きなサブバンドエネルギーのため非常に大きなクーロンブロッケード振動が観測されることが明らかとなった.特にpチャネルの単正孔トランジスタでは,室温において山谷比480のクーロンブロッケード振動と山谷比300の負性微分コンダクタンス特性を観測することに成功した.これらの山谷比は世界最大の値である.これらの成果は,完全室温動作シリコン単電子・量子・CMOS融合集積回路の実現の可能性を飛躍的に向上させる重要な成果である.
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Research Products
(5 results)