2004 Fiscal Year Annual Research Report
フィールドシミュレーション情報学によるシベリア森林火災延焼防止システムの開発
Project/Area Number |
16201036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
本間 利久 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (00091497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸浪 建史 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (30001796)
福田 正己 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (70002160)
五十嵐 一 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (90212737)
渡辺 浩太 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (20322828)
木村 圭司 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (30294276)
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Keywords | フィールド情報学 / シミュレーション / 森林火災 / シベリア / 延焼防止 / 人工衛星画像 / データベース / 地理情報システム |
Research Abstract |
シベリアを中心とする北方林の森林火災に関する情報収集を行った後、必要機器やソフトウエアの購入・整備を行い、研究を進めてきた。具体的には、今年度、次のような進展があった。 (1)延焼予測シミュレーションプログラム 従来の狭域森林火災シミュレーションモデルを広域に適用すべくモデルの改良を進めている。広域モデルでは焼け止まりを考慮する必要がある。このため、地形や気象など種々の条件を検討しつつ、衛星で観測される焼け止まり線を元に、シミュレーションモデルを改善している。また、これまでの森林火災延焼モデルではセルオートマトン法のうちマーカスの手法が使われていたが、いくつかの欠点を改善するため、TS(Time Sharing)モデルを使用して、より正確なシミュレーションの検討を進めている。 (2)森林火災の検出 森林火災の検出には従来、1km解像度のNOAAによる衛星画像を使用していたが、現在は高解像度化を目指して250m解像度のMODIS衛星画像を使用できるよう、プログラムの検討を行っている。また、森林火災発生の背景となる気候条件(総観場の気圧配置・降水量・雷の有無など)の解析を行っている。 (3)地図情報データベース 対象地域の地形データ(30秒メッシュ:約1km解像度)および植生情報(赤道付近で16km解像度)を入手し、データベース化を行った。また、三角形メッシュの品質改善手法を用いて、より効率的なデータベース構築に関する検討を行っている。 (4)植生判別プログラム 地図情報データベースの植生情報に加え、NOAAの衛星画像から植生指標(NDVI)を算出し、その季節変化を解析している。NDVI値は森林火災のシミュレーションに用いるだけでなく、森林火災強度の検討や、森林火災後の植生変化を検討するにも重要な情報であり、データ蓄積を進めている。 (5)次世代地理情報システム 上記4つの各モジュールを統括し、延焼予測結果を可視化し、インターネットを通じて現地の消火帯に送信する次世代の地理情報システムに関する検討を行っている。
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Research Products
(7 results)