2005 Fiscal Year Annual Research Report
『農夫ピアズ:Aテキスト』の全20写本転写テキストの電子化による頭韻研究
Project/Area Number |
16202007
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
松下 知紀 専修大学, 文学部, 教授 (50115424)
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Keywords | 中世英文学 / 農夫ピアズ / 写本学 / 頭韻詩 / データベース / 文字認識 |
Research Abstract |
『農夫ピアズ』には、A, B, C, Zの4テキストが存在し、A, B, Cテキストにはそれぞれ20-30写本が存在するので、写本研究を進める意義が大きい。その中で、Aテキストの20写本を画像デジタルとしてデータベースを作成し、転写テキストを同時に作成すれば従来の校訂本作成だけでは得られない言語資料を体系的にデータべース化することが可能になる。 平成17年度における研究実績の概要は次のようであった。 1.Oxford, Bodleian Library, Trinity College, Cambridge, Cambridge University Library, Society of Antiquaries, London等におけるPiers Plowman: The A-Textを中心とする写本の実地検証を行った。これは、2004年夏に詳細に行ったBodleian Library, British Libraryでの実地検証を引き継ぐものである。 2.Morgan Library, New York, Trinity College Library, DublinnどのPiers Plowman: The A Text所蔵館からカラーフィルムを購入し、デジタル化を行った。今後データベース構築を行う予定である。 3.A.V.C. Schmidt ed. Piers Plowman(1995)に基づいてA Glossarial Concordance to Piers Plowman: The A-Textの大半を完成した。今後のPiers Plowman: The A-Textデータベース作成の貴重な基礎資料として利用する。 4.初期印刷本の文字認識を昨年度に引き続き行い、1550年のRobert Crowley ed. Piers Plowman: The B-Textではある程度効果が得られることがわかった。また、写本の文字認識は平成17年度文部科学省のオープン・リサーチ・プロジェクトトに選定されて継続が可能になった。
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Research Products
(1 results)