2006 Fiscal Year Annual Research Report
『農夫ピアズ:Aテキスト』の全20写本転写テキストの電子化による頭韻研究
Project/Area Number |
16202007
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
松下 知紀 専修大学, 文学部, 教授 (50115424)
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Keywords | 中世英文学 / 頭韻詩 / William Langland / Piers Plowman / データベース / 西洋写本 / 転写テキスト / デジタルテキスト |
Research Abstract |
William Langland : Piers Plowman : The A-Text(以下PPLA)の全20写本の研究を平成18年度は次の通り行った. 1 全20写本の資料収集を終えて、デジタル画像とカラーファクシミリの作成を行った.これにより、パソコン上で画像に拡大機能を付けたPPLAのデータベースを完成し、従来よりも高品質の資料により精密な研究が可能になった。 2 「写本別書き分けプログラム」と「頭韻語コンコーダンス作成プログラム」の完成により、これまでに一定の研究が進んでいる、中世英文学の作品を組織的に研究することが可能になった.写本間の語彙的な相違も容易に把握できるようになり、頭韻などの文体的な相違も明瞭に示す可能性が出てきた.これらの効率的な作業は未開拓の研究分野に大きな役割を果たすことになる. 3 PPLA写本を所蔵する、New York, Morgan LibraryとBritish Libraryを訪問し、写本と転写テキストを確認する作業を行った. 4 Society of Antiquaries of Londonの協力により写本撮影を行ったPPLA写本のファクシミリ版とCD版で完成し、同協会に献呈した. 5 A.V.C.Schmidt ed. Piers Plowmanに基づきPPLAコンコーダンスを作成した. Trinity College, Cambridge, MS R.3.14を基本写本にしていて、残りの写本研究に役立つ.
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Research Products
(2 results)