2005 Fiscal Year Annual Research Report
死者の葬送と記念に関する比較文明史-親族・近隣社会・国家-
Project/Area Number |
16202012
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
江川 温 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80127191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平 雅行 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (10171399)
村田 路人 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40144414)
片山 剛 大阪大学, 大学院文学研究科, 教授 (30145099)
荒川 正晴 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (10283699)
早瀬 晋三 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 教授 (20183915)
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Keywords | タナトロジー / 葬送儀礼 / 墓制 / 死の穢れ / 死者追悼・記念 / 先祖崇拝 / 神格化 / 社会統合 |
Research Abstract |
今年度は、8回の共同研究会で以下の12本の報告を受け、討論した。なお2本はゲストスピーカーによるものである。昨年は導入的な報告が主であったが、本年度はより具体的な問題をとらえた報告が中心をなった。 湯浅邦弘「懐徳堂の祭祀空間-中国古礼の受容と展開-」、榎本文雄「初期のインド仏教における業・輪廻」、牧田満知子(ゲストスピーカー)「国際援助としての社会福祉-カンボジアの農村で福祉を考える-」、中村武司(ゲストスピーカー)「イギリスのパンテオンの創出と受容--19世紀前半のセント・ポール大聖堂」、中村生雄「死後イメージと葬送の規制緩和-御巣鷹山の墓標からWithペット墓まで-」、福永伸哉「墳墓様式と集団・民族-韓国の長鼓墳(前方後円墳)をめぐる議論について」、早瀬晋三「ポスト戦後の慰霊2:現代東・東南アジアのなかの日本との戦争」、片山剛「江蘇省における仏教寺院と位牌祭祀の現況について」、指昭博「アイデンティティとしての殉教」、荒川正晴「敦煌本十王経と漢人在俗仏教信徒の冥界観」、村田路人「幕藩制国家と鳴物停止令」、江川温「西欧中近世における権力者の表象-聖堂内の墓の横臥像から市中の騎馬像へ-」 また、来年度の報告書作成について、班毎に検討を進めた。これは当初計画通り、研究状況の概観と展望を中心としたものになる予定である。さらに具体的問題を扱う論説を集め、市販の書物として刊行することについても相談を行っている。
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