2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16203011
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
岡田 章 Hitotsubashi University, 大学院・経済学研究科, 教授 (90152298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蓼沼 宏一 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50227112)
古澤 泰治 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (80272095)
西村 和雄 京都大学, 経済研究所, 教授 (60145654)
今井 晴雄 京都大学, 経済研究所, 教授 (10144396)
梶井 厚志 京都大学, 経済研究所, 教授 (80282325)
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Keywords | ゲーム理論 / 経済行動 / 動学ゲーム / 交渉ゲーム / 繰り返しゲーム / インセンティブ / 情報 / 環境 |
Research Abstract |
最終年度は、それぞれの研究班の研究成果を有機的に総合し、研究成果のまとめと今後の研究を展望した。主な内容は、次の通りである。 1.マクロ経済変動と戦略的行動の動学メカニズムに関する研究を総括し、人口を内生化した経済変動と出生率の動学的関係を明らかにした。また、応用・政策研究における成果を踏まえて、国際貿易モデルにおける二国間の経済変動の非線形動学分析を行なった。さらに、非協力ゲーム理論と協力ゲーム理論を総合するナッシュプログラムの研究を総括し、戦略的行動と協力関係の相互連関を分析する交渉モデルの基本性質を明らかにした。 2.情報とインセンティブが市場や組織の効率性にどのような影響を及ぼすか、これまでの研究成果を総括した。とくに、非期待効用理論を用いて情報構造の非対称性が金融市場モデルに与える影響を分析し、条件付き効率性の定義とその特徴付け定理を証明した、また、繰り返しゲーム理論と産業組織論を融合して、ネットワーク財の価格付け問題、消費者間の動学コーディネーション問題、抱き合わせ販売などを分析した。 3.ゲーム理論の社会選択論および政治経済学への応用可能性を総括した。協力ゲーム理論、ネットワークゲーム理論およびマッチングゲーム理論を用いて提携形成と利得分配の安定性を考察し、自由貿易地域(FTA)の形成とグローバルな自由貿易の安定性、二国関係にみられるようなペア関係の連帯性、提携のコミットメント問題などの政策問題に関してゲーム理論の分析が有効であることを示した。また、地球環境問題に市場の動学分析や情報、インセンティブの分析および提携形成の安定分析がどのように応用できるかを検討した。 4.研究課題の最終報告書を作成するため、研究成果を各種の研究会およびワークショップで報告し研究成果を検討した。
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Research Products
(11 results)
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[Book] マクロ経済動学2007
Author(s)
西村和雄
Total Pages
319
Publisher
岩波書店
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より