2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16203015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
津谷 典子 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (50217379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤林 英夫 慶應義塾大学, 経済学部, 助教授 (90296731)
速水 融 麗澤大学, 国際経済学部, 教授 (40051164)
黒須 里美 麗澤大学, 外国語学部, 助教授 (20225296)
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Keywords | 人口統計 / 人口動態 / 近世・近代・現代 / 死亡・死因 / 出生 / 社会経済 / 世帯・家族 / 多変量解析 |
Research Abstract |
本研究は、近世から現代にいたる人口統計データの整備・入力、そしてそれらを用いた人口変動パターンの分析とその要因の多変量解析を目的としている。平成16年度には、前者の統計データの整備・入力については、以下の4つの作業を主に行った。(1)17世紀の史料が新たに復元された信州諏訪地方農村の宗門改帳の原資料のマイクロフィルム化に着手した。(2)奥州二本松藩領農村の人別改帳データを用いた解析用フラット・ファイル構築を進めた。(3)「日本帝国人口動態統計」と「日本帝国死因統計」を用いて、出生と死亡に関する時系列データを府県単位で構築した。(4)2000年と2004年に実施された全国家族調査のミクロ・データを用いて、ライフコース分析のためのファイル構築作業を行った。 一方、後者のデータの分析・解析については、以下の5つの分析・研究を行った。(1)二本松藩農村の人別改帳データを用いて、18〜19世紀東北日本の主要人口動態である死亡・出生・結婚のトレンドとパターン、およびその社会経済的要因と世帯・家族要因を分析した。(2)すでに収集された宗門改帳データを用い、19世紀中部地方都市部における出生・死亡・結婚・移動に関する指標を推計し、今まで行われた同地方農村部における指標との比較分析を行った。(3)「日本帝国人口動態統計」を用いて、1899年〜1940年における出生率と死産率を推計し、その変化のトレンドを分析した。(4)同動態統計および「日本帝国死因統計」、そして各府県の新聞記事などを用いて、1899〜1940年の死亡率の推移から、1918〜19年(大正中期)に起こったスパニッシュ・インフルエンザ流行の状態、死亡数の推計、および政府・民間の対応を検討した。(5)1994年と2000年の全国家族調査のミクロ・データを用いて、結婚と就業と家庭生活に関する分析を行った。
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