2007 Fiscal Year Annual Research Report
アジアにおける共通市場の形成に伴う地域間リスク管理のための総合的経済政策
Project/Area Number |
16203019
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
多和田 眞 Nagoya University, 大学院・経済学研究科, 教授 (10137028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 昭夫 中央大学, 経済学部, 教授 (50149473)
酒井 泰弘 滋賀大学, 経済学部, 特任教授 (40093760)
鄭 小平 立命館大学, 経済学部, 教授 (50251012)
氷鉋 揚四郎 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究所, 教授 (90189762)
大川 昌行 立命館大学, 経済学部, 教授 (50291761)
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Keywords | 自由貿易協定 / リスク管理 / 東アジア経済 / ゲームの理論 / 国際貿易理論 |
Research Abstract |
本年度は本研究プロジェクトの最終年度のためそれぞれが一定の成果を挙げるべく研究活動を行ってきた。貿易のグループにおいては、共通市場の形成についてゲーム論的な手法を取り入れながら考察をし、また途上国への経済援助と国際貿易の関係を探ってきた。 またリスク管理については社会・経済のグローバル化に伴う地域間の貿易や移動の増大によって新しいタイプの環境災害リスク問題が浮上し、これらのリスク管理のためには広範囲の利害関係者の多様なネットワークを通した管理体制が必要であり、このようなリスクのガバナンスの構造とその戦略に関する実証分析を行ってきた。そして地域レベルでのリスクのガバナンスのためには、災害リスク情報を地域、専門、会見などの多元的に把握し横断的に共有することが重要であることや、多様な利害関係者の間での、対話と討議による社会的意思決定を行うことが必要である等の結論を得た。 アジア共通市場の問題については、中国の地域経済、特に長江デルタ地域がグローバル化によって国際市場の中に急速に組み込まれつつあることを実証的に分析し、また、この地域について、交通ネットワークの経済性や都市の集積と地域経済の関連性についての実証分析を行った。 さらにリスク軽減のための環境改善という視点から、日本において開発されつつある環境技術の一つとして、水環境改善および地球温暖化抑制効果の総合的評価システムの開発はアジア各国においてビジネス展開の可能性を持つことを示し、そのような観点からこの評価システムの確立を行った。
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Research Products
(47 results)