2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16204008
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西浦 廉政 Hokkaido University, 電子科学研究所, 教授 (00131277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳田 達雄 北海道大学, 電子科学研究所, 助教 (80242262)
飯間 信 北海道大学, 電子科学研究所, 助教 (90312412)
栄 伸一郎 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (30201362)
上田 肇一 京都大学, 数理解析研究所, 助教 (00378960)
寺本 敬 千歳科学技術大学, 光科学部, 講師 (40382543)
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Keywords | 反応拡散系 / パルス解 / スポット解 / 散乱 / 大域分岐 / ヘテロクリニック軌道 |
Research Abstract |
空間的に局在化したパルスやスポット等の散逸系の粒子解が外的な影響により内在しているダイナミック不安定性が如何に外在化されるという現象を議論することが本課題の一貫したテーマである。本年度は昨年度に引き続き伝播する媒質の非一様性に起因するダイナミクス,とりわけ有限次元問題への帰着とその解析,並びに2次元進行スポットのJump型不均一性媒質での振る舞いについて成果を得た。有限次元への帰着については,粒子解は空間的に局在しているため、システムサイズが大きければその位置のみの運動で記述されるということに基づく.粒子解に内在する不安定性の次元によりそのシステムの大きさが決まる.本年は最も簡単なドリフト不安定性のみ考慮した場合を考察した.具体的にはpを粒子解の位置、qを速度とする2変数非線形微分方程式となり,不均一性の影響は不均一性の形状を被積分項に合成積型積分で表現される.その積分項の零点の配置が有限次元系の平衡点を決定し,それは不均一性に由来するディフェクト解とよばれる元の反応拡散系の定常解に対応する分水嶺解を与える.この有限次元系への帰着は不均一性の形状に依存せず可能であり,数学的には特異点のnormal formと積分で表現された不均一性効果の相互作用という元の現象が何であったかにはよらない普遍性をもつ。2次元進行スポットにおいては,3種Gray-Scott型モデルを採用してJump型不均一性の揚合を考察した.スポットの速度,Jumpの高さに応じて,通過、反射、分裂、の3種の異なるダイナミクスが確認された.同時に無限遠に存在する分水嶺解をつなぐネットワーク構造がこれらの振る舞いを統御していることが判明した.
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Research Products
(7 results)