2004 Fiscal Year Annual Research Report
広エネルギー帯多成分宇宙プラズマの計測手法確立と相互作用解明を目指す発展的研究
Project/Area Number |
16204037
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
平原 聖文 立教大学, 理学部, 助教授 (50242102)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳町 朋樹 立教大学, 理学部, 助教授 (70200540)
齋藤 義文 宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 助教授 (30260011)
高島 健 宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 助手 (10298193)
浅村 和史 宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 助手 (50321568)
関 華奈子 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (20345854)
|
Keywords | 宇宙プラズマ・粒子 / 磁気圏 / 直接観測 / エネルギー・質量分析 / 多成分プラズマ / 相互作用 / 総合観測器 / 広エネルギー帯域計測 |
Research Abstract |
・本研究で試作される粒子観測器の性能・較正試験を行う為、最高150keVのイオン、及び50keVの電子のビームラインを構築する必要があり、イオン・電子源と真空チャンバーとを結合するドリフトチューブ部の設計・製作・整備を行った。ビーム特性取得用として、2次元位置検出用MCPを用いたデータ取得・解析・表示システムを構築した。 ・従来に無い高い時間分解能で数eV〜数10keVの荷電粒子の検出が可能な新しい検出器の開発に着手した。非常に小型で高性能のアナログASICチップ(荷電アンプとカウンタを含む)を検出器上に直接実装する予定であるが、本年度は実装方法を試験する為の評価チップを購入し、良好な試験結果を得た。 ・従来のSSDでは測定が出来なかった30keV以下の粒子を測定可能とする為、片面ストリップSi検出器の開発を行い、不感層を出来る限り薄くした。また、S/N向上を目的に1信号ライン当たりの検出器静電容量を下げる為にストリップ構造を採用し、非常に高いエネルギー分解能を得た。更に、従来の1/2000以下の大きさで32chの信号処理系を含む専用のアナログ信号処理LSIを開発し、LSI単体でのノイズレベルで1keV以下を実現した。 ・10〜200keV程度までのエネルギー帯域用の粒子観測器を数値計算によって設計した。これは、従来の静電分析手法を、より高エネルギー側に応用したもので、エネルギー分解能を損なわない分析器が現実的な大きさで製作出来る見通しとなった。 ・AKEBONO及びCRRES衛星の高エネルギー粒子観測データを用いて、極軌道とGTO軌道における磁気嵐及びサブストーム時における放射線帯電子の比較研究を行った。更に、地球磁気圏尾部プラズマシート境界層での低周波波動とイオンビームの関係を統計的に調べた結果、イオン加速メカニズムへの粒子波動相互作用の寄与の可能性が示唆された。
|
Research Products
(7 results)