2005 Fiscal Year Annual Research Report
MFMと電子線ホログラフィーによる磁化分布の3次元精密解析
Project/Area Number |
16206011
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
進藤 大輔 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (20154396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 恭和 東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (30281992)
赤瀬 善太郎 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (90372317)
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Keywords | 電子線ホログラフィー / 磁気力顕微鏡法 / 集束イオンビーム法 / 磁気記録 / 斜方蒸着テープ / 記録媒体 / 磁化分布 / 漏洩磁場 |
Research Abstract |
本研究の目的は、各種先端磁性材料の磁化分布をナノスケールで3次元的に評価できる解析システムを開発し、高密度磁気記録媒体やナノ結晶磁性材料の磁区構造評価に応用することである。具体的には、電子線ホログラフィーと、試料からの漏洩磁場の情報が得られる磁気力顕微鏡法(MFM)を組み合わせた解析システムを構築し、3次元での磁化分布を解析することにある。本年度は以下のような研究を実施した。 1.ハードディスクに対する観察条件の最適化 大容量ハードディスクに対する、集束イオンビーム(FIB)を用いた薄膜作製技術の確立を図った。加工に伴うダメージを抑え、且つホログラフィーの実験を遂行できる100nm前後の膜厚を効率良く作製するために、Gaイオンビームの最適な電流密度や加工時間の決定を行った。本研究で蓄積したデータは、他の記録媒体の加工にも応用でき、汎用性は高い。 2.FIBを利用した微小探針の作製 既存のFIB装置のソフトウエアを改良して、金属探針の先端をシャープに加工できる技術を構築した。永久磁石の探針の先端径を50〜100nmにまで先鋭化できる他、局所領域での導通評価に有用な高耐食性金属探針の微細加工も可能で、記録媒体の多面的計測に対する基盤技術を確立できた。 3.ホログラフィーによる針状試料の磁場・電場計測 MFMチップやFIB加工済み探針をTEM内に導入し、その磁束分布を精密評価した。特に、MFMチップを磁性体に徐々に近づけてゆく際に、両者間の磁束分布がどのように変化して行くかという基礎的な情報を得ることができた。
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Research Products
(14 results)