2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16206016
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
國枝 正典 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (90178012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
夏 恒 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助教授 (40345335)
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Keywords | 積層金型 / 射出成形金型 / ハイサイクル / 高精度 / 冷却水流路 / 拡散接合 |
Research Abstract |
積層金型はレーザ切断した薄板を積層することにより金型の成形面を創成する方法である。ラピットプロットタイピングのような製作の迅速さと、量産にも適用できる耐久性を持っている。また、積層板ごとに冷却流路用の穴をレーザにより加工でき、それを積層・結合させて任意の冷却流路を創成できる利点がある。これによって射出成形などの成形サイクルを短縮できるので、高性能な金型が製作できる。 1.薄板の拡散接合条件の最適化 インキュベータに250mm×250mm×200mmの体積の積層材が拡散接合可能な真空拡散接合炉が導入された。そこで、射出成形金型に多用されるSKD11やステンレス系の金型鋼(STAVAX)の拡散接合試験を行った。接合温度、接合圧力、接合時間などを変え、3点曲げ試験による抗折力や材料の変形に及ぼす影響を調べた。 2.薄肉成形品の積層射出成形金型の製作 成形面近くに流路を張り巡らせることができるので、樹脂充填時に高温水を、充填後に低温水を循環させるヒートサイクルを有効に働かせることができる。そこで、薄肉のため一般に成形が困難な携帯電話用導光板の成形を試みた。ポリカーボネートを板厚0.3ミリ、面積40ミリ×50ミリの薄板に成形することに成功した。従来の金型に比較して成形サイクルタイムが短く、しかも成形精度の向上を達成できることが分かった。 3.積層金型の非破壊検査法の開発 積層板は拡散接合によって接合されるが、接合状態は非破壊で検査できることが望ましい。そこで、超音波を入射し、その反射波形から各接合面での接合欠陥を検出する方法を考案した。そして、前述の抗折力との相関を調べ、超音波を用いて積層金型の非破壊検査が可能であることを明らかにした。
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Research Products
(4 results)