2006 Fiscal Year Annual Research Report
ナノスケール熱物性モニタリングと微小領域Thermalシステムデザイン
Project/Area Number |
16206023
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
長坂 雄次 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40129573)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎木 敏治 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (70261196)
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Keywords | マイクロ・ナノスケール熱工学 / 熱物性 / ナノ物性 / レーザー計測技術 / 熱・物質移動 / 近接場光学 / 近接場蛍光分光 / 熱物性リアルタイムモニタリング |
Research Abstract |
本年度の成果は以下のようにまとめられる。 1.近接場蛍光分光法および近接場サーモリフレクタンス法を用いたナノスケール熱物性計測システムの開発 (1)超微弱光検知システムと蛍光分光システムによって構成される超安定化近接場蛍光分光システムを構築し,ナノプローブの熱的・光学的物性情報を蛍光強度ならびに蛍光寿命から分析する測定技術を確立した。 (2)近接場蛍光分光法を用いて,サーマルナノプローブの候補材料であるQdot655蛍光分子の温度特性について評価を行った。蛍光信号の光学特性が温度変化に対して可逆性を示すことを明らかにした。 (3)超安定ナノスキャンシステムを開発し,NISTトレーサブルなPtコート回折デバイスの光学情報を100nmの空間分解能で検出することに成功した。 (4)ナノ細線デバイス(線幅500nm、材質Ni_<81>Fe_<19>)をナノファブリケーション技術により作製し,開発した近接場蛍光分光法ならびに近接場サーモリフレクタンス法の原理・装置の妥当性を実験的に明らかにした。 2.微細領域拡散係数のリアルタイムモニタリングとサーマルシステムデザイン (1)開発したソーレー強制レイリー散乱法の装置を用いて,高機能ポリマー薄膜の基本構成物質であるCAB/MEK相互拡散係数の濃度依存性(5-60wt%),および温度依存性(20-50℃)明らかにした。空間分解能(干渉縞間隔)は約7μm,時間分解能(時定数)は約10msであった。 (2)マイクロ流体デバイスの新たな溶質分子駆動力として,レーザー加熱とソーレー効果を用いたサーマル分子駆動技術の開発を行い,数値シミュレーションと実験により本手法の妥当性を実証した。
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Research Products
(30 results)