Research Abstract |
GUM(計測の不確かさの表現のガイド)が発行されたこともあり,計測における測定の不確かさの評価は国際的に非常に重要になってきている。このような次世代生産システムにおいて測定の不確かさの重要性と本研究グループの研究の位置付けを考えて,本研究では,以下のことを明らかした。 ・次世代生産システムにおける測定の不確かさの評価方法および効率的な処理処方を確立した。 ・測定の不確かさの評価方法をより精密化するための評価システムを開発した。 ・三次元機構に対してナノメートルからメートルオーダまでの評価が可能な体系を構築した。 ・三次元座標測定機に対するバーチャル測定機の評価を行った.昨年度に開発したバーチャル測定機のプロトタイプを利用して,既存の三次元座標測定機のハードウェアの誤差モデル(バーチャル測定機)を評価した。 バーチャル測定機においては,以下の研究開発を行った。 ・測定機の一点測定の不確かさを統計的に再現する誤差モデルを評価した。 ・複雑な測定戦略に対応した不確かさを評価した。ことなる座標系で測定した結果を合成して,不確かさの評価を行った。 ・円筒面,球面に対しても実際の測定実験を行い,不確かさの要因を明らかにした。 さらに,現場環境での三次元座標測定機の不確かさ評価を行った。次世代生産システムにおける問題点を明確にするため,現場における三次元座標測定機の誤差要因を解析した。特に,温度ドリフト,座標測定機の経年変化,測定物の形状偏差,測定環境の温度分布,埃,振動について,その影響を解析した。 ・微動ステージを測定対象として,温度ドリフトの影響を調べた。 ・測定環境のモデルを作り,不確かさを評価する手法を確立した。 ・形状精度の影響をシミュレーションした。
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