2004 Fiscal Year Annual Research Report
通信理論に基づくオンチップ超高速ナノスケールネットワークの開発
Project/Area Number |
16206034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
益 一哉 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (20157192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 健一 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (70361772)
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Keywords | 伝送線路 / 集積回路 / 微細配線 / 高速信号伝送 / 低消費電力 / システムオンチップ / ネットワークオンチップ / 配線長分布 |
Research Abstract |
(1)ナノスケール伝送線路配線の研究 本研究では、伝送線路配線の伝播特性について、ビアや配線の折り曲げを含めた検討を行った。ビアや配線の折り曲げ、併走配線、直行配線の影響を調べるためのテスト回路を作成した。同一配線層を用いた配線の折り曲げでは伝送線路の伝播特性に悪影響を与えないことを明らかにした。配線の曲がり部分ではインピーダンス不整合は小さく、電磁放射の影響は小さいことを示した。40mm-40Gbpsの長距離広帯域伝送を可能とする差動伝送線路を作成した。高速計算が可能なクロストーク係数による評価方法を開発した。また、線路構造としては、差動方式以外に、擬差動方式について検討を行い、性能を評価するためのテスト回路を試作測定した。配線面積が20%以上削減可能であった。 (2)線路駆動回路に関する研究 伝送線路を用いる回路では、信号の多重反射を抑えるために、送端と受端におけるインピーダンス整合を考慮した設計を行う必要がある。差動伝送線路および擬差動伝送線路を駆動するための回路を試作測定を行ない、伝送速度、消費電力、回路面積について評価を行なった。 (3)配線長分布を用いたネットワーク層アーキテクチャの評価手法の開発 配線長分布モデルを用いることで、ネットワーク層の基礎となる高速線路の性能評価を行なった。伝送線路配線の導入において、40Gbps以上の非常に高速な信号伝送が可能となる反面、配線面積の増大が問題となる。配線面積の増大は伝送線路配線以外の配線の配線密度の増加につながり、配線間容量が増加する。つまり、伝送線路配線には最適な利用割合があるということを示した。その結果、45nmプロセスでは伝送線路を用いることで、最大30%程度の消費電力削減が可能であることを示した。
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Research Products
(6 results)