2005 Fiscal Year Annual Research Report
地球規模観測研究のローカル情報へのダウンスケーリングに関する研究
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16206050
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
竹内 邦良 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (50016672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖 大幹 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (50221148)
鼎 信次郎 山梨大学, 総合地球環境学研究所, 助教授 (20313108)
寶 馨 京都大学, 防災研究所, 教授 (80144327)
椎葉 充晴 京都大学, ・大学院・地球環境学堂, 教授 (90026352)
立川 康人 京都大学, 防災研究所, 助教授 (40227088)
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Keywords | 水資源 / 水工水理学 / 水循環 / 自然現象観測・予測 / 水圏現象 |
Research Abstract |
今年度は、統計・確率的方法チームは洪水の頻度解析を行うとともに、過去の渇水・洪水時の統計的性質の解析と、数値モデルに適用するための流出変数や地形指標のダウンスケーリング手法の開発を行った。メソスケール気象モデルチーム・GIS統合モデルチームは、前年度に引き続き気象要素と関連付けた降水量予報システムの検討ならびに気候変動と流出過程との関連について解析を行った。分布型物理水文モデルチームでは、タイ・メチャム流域を対象としたblind testを行い、観測が不足している地域でどの程度の観測データがあれば水文量が妥当な誤差範囲で算定することができるかを調査した。この実験から山梨大学のBTOPMCモデルに関しては、以下の3つの知見を得た。 1)地形指標が類似した流域間でパラメータの交換性を確認した(メチャム流域とネパールのBagmati流域) 2)グローバルデータ(TRMM、GPCP、PERSIANN)を観測降水量の代わりに用いた場合の季節ごと・年代ごとの誤差変動幅を示した。GPCPが観測データを用いた場合に最も近いシミュレーションができること、PERSIANNはピークの再現があまりできないことが判明した。 3)ランダムな15日間の流量観測データをモデルパラメータの同定に使用した場合に妥当な年流量(誤差10%未満)を算定する可能性は約35%であり、30日データを使用した場合は50%、60日のデータでは60%以上、120日で80%であった。 他のモデルを用いた同様の実験を行うため、京都大学・東北大学と共同でblind testのモデル相互比較実験の準備を完了し、試験実験に着手した。 なお、平成17年度は以下のような学会における特別セッションならびに研究集会を開催した。 ・PUB特別セッション:国際水文学会(イグアス(ブラジル)・4月3日〜9日)、水文水資源学会(筑波大学・8月3日〜5日)、土木学会年次講演会(早稲田大学・9月7日〜9日)、水工学講演会(京都大学・3月7日〜9日) ・国際ワークショップ:河海大学PUBワークショップ(河海大学(中国)・10月30日) ・国内PUBワークショップ(長岡・9月28日〜30日) ・講演会「韓国の河川環境整備事例および韓国PUBの動向」(筑波・2月24日)
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Research Products
(22 results)