2006 Fiscal Year Annual Research Report
途上国の水起因衛生リスク低減のための持続可能な適正下水処理技術の国際共同開発
Project/Area Number |
16206054
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
原田 秀樹 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (70134971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 晶良 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70169035)
角野 晴彦 岐阜工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助手 (50390456)
山内 正仁 鹿児島工業高等専門学校, 土木工学科, 助教授 (40239843)
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Keywords | 下水処理 / UASB法 / DHS法 |
Research Abstract |
開発している新規の下水処理システムは優れた有機物・窒素除去性能を有していることが明らかになっているが、何故卓越した処理性能を有しているのかと言った詳細な微生物反応メカニズムや実用化のためのスケールアップの問題について、なお詳細な検討を必要としていた。本研究では、都市下水処理場にリアクターを設置し、実下水を処理しながらその処理性能の把握を行った。またインドに設置しているリアクターの連続モニタリングを行った。両リアクターとも、優れた有機物・窒素除去能を示した。硝化活性試験などの結果は、国内リアクターではリアクター中部、下部で高くなったが、インドに設置したリアクターでは、上部が高くなった。これはリアクターのタイプが異なるためであり、スケールアップの際の重要な知見が得られた。また、硝化が上部で高くなった一因として、リアクター上部でアンモニアの大部分が酸化され、下部でアンモニアが残存していないことがあげられた。このことはリアクターの卓越性を示すと共に、リアクター設計の際のリアクターサイズを決定する際の大きな知見となる。リアクター高さ方向のプロファイルを見ると、有機物はリアクター上部で除去され、有機物濃度の減少に伴い、アンモニア濃度の減少が始まった。リアクター下部においては殆ど有機物・アンモニアは残存していなかったが、このエリアは流入負荷の変動が激しい下水処理において、高濃度の排水が流入した場合にもリアクターが安定した処理性能を示すためには不可欠であると考えられた。
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Research Products
(1 results)