2004 Fiscal Year Annual Research Report
チッ化物燃料の固有安全再処理法とN-15高濃縮法の研究
Project/Area Number |
16206095
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤井 靖彦 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (20016869)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 泰久 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (40323836)
野村 雅夫 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (60100997)
原田 雅幸 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (20156516)
鈴木 達也 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (70323839)
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Keywords | 同位体分離 / 再処理 / イオン交換 / クロマトグラフィ / チッ化物燃料 / 固有安全 |
Research Abstract |
本研究は窒化物燃料の基盤となる工学技術の研究を行うものであり、主としそ2つの課題、99.9%高濃縮窒素同位体N-15を得るプロセス開発と、窒化物燃料に関わる固有安全再処理法の研究から成る。 本年度、N-15濃縮に関しては、1)イオン交換速度の速い10Oミクロン程度の細粒径陽イオン交換樹脂を合成し。2)合成した樹脂を耐圧ガラスカラム(長さ1m、内径1cm)に充填し、アンモニウムイオン吸着体を形成し、アルカリ溶液による展開実験を行った。同位体高濃縮法の確立のため、イオン交換樹脂塔を繰り返し使用し長距離展開による天然同位体N-14の濃縮を行い、今年度の目標である99.9%を超える高濃縮を達成した。同様にN-15濃縮を行い、先端値として10%を超える濃縮を得た。溶離液濃度が高くなると、平衡によって生ずるアンモニア分子が有機樹脂相に吸着し、濃縮部再混合の原因となることが分かり、溶離条件として低濃度アルカリ溶液が適当であると結論付けられた。窒化物燃料に関わる固有安全再処理法の研究では、1)1級、2級、3級アミン、3級・4級ピリジン等の陰イオン交換樹脂の合成法を確立した。2)特に3級ピリジン樹脂を用いて、使用済み燃料の再処理において、最も分離が難しいとされる3価の希土類とアクチノイド(AmとCm)の分離を詳細に検討した。合成した3級ピリジン樹脂をカラムに充填し、溶離クロマトグラフィーにより分離実験を行った。塩酸溶液系ではAmとCmがイオン交換樹脂に吸着し、希土類は全く吸着せず両者は明確に分離した。硝酸溶液では吸着性がイオン半径のみに依存することが分かり、両者の分離は不可能であった。固有安全法再処理法として本研究で提案している塩酸系が分離媒体として優れているごとが分かった。
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Research Products
(6 results)