2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16208009
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
水野 猛 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 教授 (10174038)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山篠 貴史 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教 (00314005)
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Keywords | 植物 / シロイヌナズナ / オルガネラ分化 / 情報伝達 / 植物ホルモン / 植物時計 / リン酸リレー / サイトカイニン |
Research Abstract |
本年度は、植物ホルモンサイトカイニンによるオルガネラ分化の制御機構を解析する目的で、サイトカイニン受容体に依存した情報伝達機能の分子メカニズムの解析に焦点をあてた。特に、サイトカイニン応答性転写因子であるB型ARRに関する遺伝学的解析を行った。イロイヌナズナにはサイトカイニン応答性転写因子ARR遺伝子が少なくとも7種類有る(ARR1、ARR2、ARR10、ARR11、ARR12、ARR14、ARR18)。これらの遺伝子のうちでサイトカイニン情報伝達に最も重要な働きをしている遺伝子を遺伝学的に特定することを試みた。具体的には、これら遺伝子の機能欠損アリルを揃え、それらを色々組み合わせることにより各種の多重変異体を作成した。これらの変異植物体のうちでサイトカイニン情報伝達系が最も重篤に損なわれている変異体を検索した。その結果、ARR1、ARR10、ARR12の三種類に遺伝子を欠損させるだけでサイトカイニン情報伝達系が大きく損なわれることが明らかになった。また最近になり、糸状菌(カビ)の全ゲノム配列が病原菌や有用カビの何種類かに関して決定された。その結果、糸状菌においても二成分制御・リン酸リレー情報伝達系関連遺伝子が数多く保存されていることが明らかとなった。そこで、麹カビに近縁のモデルカビであるA.nidlunsに関して、そのゲノムに見いだされる二成分制御系関連遺伝子群に関するバイオインフォーマティクス的解析を行った。その結果、本糸状菌の二成分制御系関連遺伝子群の俯瞰的リストを作成することができた。
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Research Products
(4 results)