2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16208010
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
木梨 陽康 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (80224997)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒川 賢治 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助手 (80346527)
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Keywords | 放線菌 / 線状プラスミド / トランスポゾン / 染色体逆位 / incompatibility / ランカマイシン / P450 / γ-butyrolactone |
Research Abstract |
S. griseus 402-2株の線状染色体中央部の約2.5Mbにわたる逆位は、親株の1コピーのトランスポゾン(Tn)が転座した後、2コピーのTnが相同組み換えして生じたことが示唆された。これを証明するため、親株の6.5kbのTnの全塩基配列および402-2株の2つのTnの末端配列を決定した。Tnにはtransposase, resolvase/recombinase等6つのORFが見つかった。Tnは転座にともなって両末端にdirect repeat(DR)を形成するが、402-2株の2つのTnの両末端には組み換えによってキメラDRが生じていた。 S. violaceoruber JCM4979株の線状プラスミドラダーを、SCP1(356kb)およびSCP2(31.3kb)の全塩基配列を利用して解析した。接合部の配列から、stability regionが欠失したSCP2と8.4kbのSCP1領域からなる36kb DNAがSCP1上で異なるコピー数増幅してラダーを生じたことが分かった。増幅領域以外はoriCを含めてSCP1と全く同じ構璋の一連のプラスミドが共存しているので、線状DNAにはincompatibilityが働かないことが示唆された。 ランカマイシン生合成のスターターおよび水酸化機構を明らかにするため、イソロイシンの取り込みおよび2つのP450遺伝子の破壊実験を行った。その結果、イソロイシンが2-methylbutyric acidに酸化されて取り込まれた後、15位の水酸化、続いて8位の水酸化が起こることが明らかになった。 pSLA2-L上の様々な制御遺伝子の破壊株を作製しphenotypeを調べた。srrX(orf85)が関与するγ-butyrolactone(GB)は抗生物質生産を正に、胞子形成を負に制御し、リセプターSrrA(Orf82)は正反対に作用することが分かった。
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Research Products
(3 results)