2005 Fiscal Year Annual Research Report
低コストで耐震性強化・環境配慮対策可能なため池改修技術の研究
Project/Area Number |
16208024
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
内田 一徳 神戸大学, 農学部, 教授 (80111946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 勉 神戸大学, 農学部, 教授 (20144602)
河端 俊典 神戸大学, 農学部, 助教授 (20335425)
井上 一哉 神戸大学, 農学部, 助手 (00362765)
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Keywords | ため池 / ジオシンセティックス / 三軸試験 / 透水試験 / 中空ねじり試験 / 底泥土 / 試験堤 |
Research Abstract |
1.加古川市峠池の中堤を選定し,試験堤の設計や挙動計測計画等を管理者と県関係者に説明した。 2.試験堤築造に用いる峠池の池底泥改良土(底泥土と砂質土を体積比3:1で混合し,セメント固化材を80kg/m^3配合した改良土)を採取し,物理試験と締固め試験を行って最適含水比を求めた。室内試験には,最大粒径2mmに調整した試料を締固め度D_cが湿潤側90%以上となるように締固めて作製した供試体を用いた。 3.三軸セルを用いた156.4mm立方体型大型供試体透水試験装置を試作し,異方透水性の影響を検討した。三軸当方圧密試験・K_0圧密試験による透水係数と比較した結果,(1)鉛直透水係数は9×10^<-6>cm/sが得られ,水平方向透水係数は約10倍の値をとる,(2)三軸圧密試験の結果から求めた透水係数は4×10^<-6>cm/s程度で,ため池遮水材の基準5.0×10^<-6>cm/s^<2)>を満たしている,等の結論を得た。 4.締固め供試体の中空ねじり試験と三軸試験を行い,強度特性を比較した結果,(1)三軸等方圧密,三軸K_0圧密のいずれの場合においても内部摩擦角φ_dは30°以上で,粘着力cdも大きな値となっており,ため池改良鷹泥土は十分な強度をもっている,(2)締固め供試体では,三軸試験結果の強度のほうが大きく評価されるが,内部摩擦角はねじりせん断試験の方が大きい,(3)三軸試験とねじりせん断試験の比較より底泥改良土の強度異方性が確認された,などの結論を得た。 5.ゼオライト質凝灰岩に廃セメントスラリーをコーティングした水質浄化濾材を実用化するためのパネル作製工程を検討し,峠池試験堤に適用し,6ヶ所で水質を実測する予定である。 6.2月25日より試験堤施工を開始し,現在築造中である。土圧計・間隙水圧計・沈下棒を設置し,挙動計測を約10ヶ月行う予定であり,12月には開削して内部を目視観察する予定である。
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Research Products
(5 results)