2004 Fiscal Year Annual Research Report
抗原提示細胞を介したTh1/Th2細胞への分化・誘導制御機構と免疫細胞療法
Project/Area Number |
16208031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小野 憲一郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (50111480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 芳嗣 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00173922)
松木 直章 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40251417)
嶋田 照雅 大阪府立大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00264812)
鷲巣 月美 日本獣医畜産大学, 獣医学部, 助教授 (20191736)
盆子原 誠 日本獣医畜産大学, 獣医学部, 助手 (50343611)
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Keywords | 抗原提示細胞 / 樹状細胞 / 株化細胞 / 分化・誘導 / 疾患時のTh1 / Th2 / Th1 / Th2分化・誘導 / 誘導物質 / 細胞免疫療法 |
Research Abstract |
1)各種疾患時のTh1/Th2分化・誘導状態の検索 各種疾患時の病期ならびに経過にともなった、Th1/Th2分化・誘導状態について、末梢血中白血球の表面マーカーによる解析したが、例数が少なく、とくに一定の傾向を把握することはできなかった。しかしながら、犬の悪性組織球腫7例から株化細胞を樹立し、いずれの株化細胞も貪職能を示し、抗原提示細胞の必須条件であるClassIIの発現の認められる細胞であることが確認された。さらにこれら細胞は羊アルブミンの貪食、抗原提示能を有していた。この株化細胞を抗原提示細胞として利用可能であると考えられた。 2)各種疾患時におけるTh1/Th2分化・誘導物質の解析 原虫感染症のうちマウスBabesia原虫2種の膜蛋白抗原について検討し、マクロファージからのIL12産生を誘導する膜抗原を得た。これらは熱安定性で、可溶性であり、2種の原虫間で異なる分子量の蛋白抗原であることが判明した。現在得られた抗原をゲル濾過し、単離・精製を行っている。軟部組織腫瘍については数種の膜抗原が得られており、その性状を解析中である。 3)骨髄樹状細胞を用いた免疫細胞療法 抗原モデルとして従来より使われているオボアルブミンをコードする遺伝子を、樹状細胞に特異的に発現するDectin-2遺伝子上流のプロモーター領域の下流に組み込み、1)で樹立した悪性組織球腫の株化細胞を用いて、効率の良い発現ベクターの作成法を現在検討中である。
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Research Products
(3 results)