2007 Fiscal Year Annual Research Report
エストロゲン合成酵素を分子標的とする内分泌療法の良性疾患への応用研究
Project/Area Number |
16209049
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
生水 真紀夫 Chiba University, 大学院・医学研究院, 教授 (30226302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 正樹 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10127186)
三橋 暁 千葉大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (40302541)
碓井 宏和 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教 (90375634)
木原 真紀 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (20375760)
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Keywords | アロマターゼ / 活性阻害剤 / 子宮筋腫 / 子宮内膜症 / 催奇形性 |
Research Abstract |
基礎的検討:エストロゲンの子宮筋腫および内膜症の増殖促進効果とアロマターゼ阻害剤による増殖抑制効果を検討する目的で、1)mitogen-activated protein kinase(MAPK)系、2)その下流にあると考えられるearly growth factor-1(EGR1)、3)insulin like growth facto-1(IGF1)とアロマターゼの関連について検討を行った。その結果、子宮筋腫ではエストロゲンに感受性が高く、恒常的に Raf-Ras-MEK-ERK系が活性化されていること、その一方でanisomycinによる刺激に対するMAPK活性化反応が欠如していることが示された。活性化反応の欠如はEGR-1の発現低下を招き、その下流の少なくとも13遺伝子の発現を低下させていた。さらに、EGR-1の発現低下はRbを介して細胞周期を充進させていた。また、IGF-1はmTORへの作用を介して、アロマターゼ蛋白のリソゾームへの移行を阻止し、アロマターゼ活性を充進させていることが示された。したがって、エストロゲンとIGF-1、アロマターゼは相互に作用して正のループを形成し細胞増殖に促進的に働く可能性が示された。ごく最近、国外の施設から子宮筋腫のアロマターゼ発現プロモーターがわれわれの発表と若干異なる可能性が示された。そこで、筋腫におけるアロマターゼ転写プロモーターの再解析を国際共同研究の形で開始した。 臨床的検討:昨年度までに国外でアロマターゼ阻害剤の催奇形性の可能性が報告されたため、国内での臨床治験は中止し、文献報告のモニターおよびメタアナリシスに変更した。これまでのところ、分析可能な報告は未だ少ないが、治療効果はクロミフェンと同等、経済効率はゴナドトロピン製剤より良好と考えられた。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Regional rearrangements in chromosome 15q21 cause formation of cryptic promoters for the CYP19(aromatase)gene2007
Author(s)
Demura M, Martin RM, Shozu M, Sebastian S, Takayama K, Hsu WT, Schultz RA, Neely K, Bryant M, Mendollca BB, Hanaki K, Kanzaki S, Rhoads DB, Misra M, Bulun SE.
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Journal Title
Hum Mol Genet 16
Pages: 2529-2541
Peer Reviewed
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[Presentation] アロマターゼ阻害剤letrozoleは多嚢胞卵巣症候群患者治療の第一選択薬となり得るか?2007
Author(s)
瀬川 智也, 藤田 欣子, 宮内 修, 河内 谷敏, 奥野 隆, 竹原 祐志, 小林 保, 貝嶋 弘恒, 寺元 章吉, 加藤 修, 生水 真紀夫, 加藤 恵一
Organizer
日本産科婦人科学会
Place of Presentation
京都
Year and Date
20070400
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