2004 Fiscal Year Annual Research Report
インドネシア地方分権下の自然資源管理と社会経済変容:スラウェシ地域研究に向けて
Project/Area Number |
16252003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 耕司 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (10026619)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 廣祐 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (30283659)
岡本 正明 京都大学, 東南アジア研究所, 助教授 (90372549)
遅沢 克也 愛媛大学, 農学部, 助教授 (30233539)
赤嶺 淳 名古屋市立大学, 人文社会学部, 助教授 (90336701)
松井 和久 独立行政法人日本貿易振興機構, アジア経済研究所・地域研究部, 参事
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Keywords | 地域研究 / スラウェシ / 資源管理 / 地方分権 / インドネシア |
Research Abstract |
本研究は、インドネシア・スラウェシ島を対象に、地方分権化後に生起している自然資源管理の変容を地域の社会経済変容との関係のなかで明らかにすることを目的としている。また、協力機関であるハサヌディン大学の研究者との緊密な連携のもとに、スラウェシ地域研究の構築に向けた学際的・総合的アプーチための方法論の共同開発を目指している。 今年度の研究活動は、国内におけるスラウェシ研究会の立ち上げと研究会の開催、およびインドネシアにおける共同・個別調査の実施からなる。国内においては、スラウェシを対象に研究を行っているさまざまな分野の国内研究者を招き、スラウェシ研究の国内ネットワークに務めた。インドネシアでは、大学院生を含めた日本側研究者8名、ハサヌディン大学側研究者11名からなる共同研究体制を整えた。また、南スラウェシ州を事例に分権化後の自然資源管理に関する広域共同調査を実施し、「山」と「海」というスラウェシ地域理解の基本的構造を理解するために、同州のタナ・トラジャ県およびスプルモンデ諸島を重点的共同調査地として選定した。同時に、周辺地域との人とモノの移動に関する調査をカリマンタンでも実施した。 研究プロジェクトのホームページ(http://sulawesi.cseas.kyoto-u.ac.jp/index.html)を開設し、スラウェシ地域研究へ向けたより広範なネットワークの構築に着手した。また、今年度の成果として、スラウェシにおける地方分権化の現状を踏まえた地方-中央政府間関係や2004年総選挙(岡本)、マングローブ植林地の資源管理問題(田中)、スラウェシおよびインドネシア全体における労使関係(水野)、伝統的木造船を利用した海域研究(遅沢)、地方分権と地域経済発展との関連(松井)、海産物から見た商品経済ネットワーク(赤嶺)などの分析・論考を発表した(準備中を含む)。
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Research Products
(16 results)