2007 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカにおける内発的な教育開発の可能性に関する総合的研究
Project/Area Number |
16252009
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
黒田 則博 Hiroshima University, 教育開発国際協力研究センター, 教授 (80274140)
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Keywords | 教育開発 / アフリカ / アジア / 研究者と教員との協力 / 教育の質 / 内発的 / 大学間ネットワーク / 研究者と行政官との協力 |
Research Abstract |
今年度は交付申請書のとおり、新たにブルキナファッソ、マダガスカル、ナイジェリア及びザンビアにおいてフィールド調査を実施した。テーマはそれぞれ、"Identifying and Analyzing Good Classroom Practices in Primary Schools"、"Analysis of Factors that Explain the Non-Completion of the Curriculum"、"Teacher Training Quality and Effectiveness in the Context of Basic Education: A Case Study of the Federal College of Education, Kano State of Nigeria"及び"Quality of Basic Education Provided by Rural Community Schools in the Northern Province of Zambia"であった。これらはいずれも前年まで実施してきた8ヶ国(ケニア、ガーナ、南アフリカ、マラウィ(以上初年度フィールド調査実施国)、タンザニア、ウガンダ、エチオピア及びニジェール(以上第二年度フィールド調査実施国))と同様、内発的な教育開発における教育の質の問題を中心としたものである。 同じく計画どおり、ユネスコと共催で本研究課題に関する共同研究の最終成果検討・発表会を、2007年12月にパリのユネスコ本部で開催した。論文の形で本会合において発表された共同研究の成果は、さらに平成20年度以降、研究代表者のセンターの論集(英文)に論文として掲載する予定である。さらに本会合では、本科学研究費補助金たよる共同研究終了後も、この研究を通じて形成されたアフリカ・アジアの大学間ネットワークを活用して引き続き共同研究を実施していくことが合意された。今後共同研究を進める上で、(1)ネットワークを通じて一層アフリカとアジアの教育開発の経験を共有すること、(2)そのためには次のステップとして比較研究を行なうこと、(3)学校や教室での実態に即した研究を行なうには大学の研究者と学校の教員とのより一層の密接な協力関係が必要なこと、(4)実践的・開発的な研究を志向するならば、研究者と行政官との協力も重要なことなどが指摘された。
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