2006 Fiscal Year Annual Research Report
工学的評価基準に基づく離散アルゴリズムの品質保証技術に関する研究
Project/Area Number |
16300002
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岩間 一雄 京都大学, 情報学研究科, 教授 (50131272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 大雄 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (50283487)
宮崎 修一 京都大学, 学術情報メディアセンター, 助教授 (00303884)
堀山 貴史 京都大学, 情報学研究科, 助手 (60314530)
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Keywords | 離散アルゴリズム / 工学的評価基準 / 離散最適化 / 孤立クリーク / ネットワークアルゴリズム / 列挙アルゴリズム / マッチングアルゴリズム / SATアルゴリズム |
Research Abstract |
離散アルゴリズムの評価基準は、漸近的な計算時間がほとんど唯一のものとされてきた。しかし、これは評価尺度として適切でない場合もしばしば指摘され、様々な角度からアルゴリズムを評価する動きが高まってきた。たとえば、困難な組合せ問題を近似アルゴリズムで解く時の近似度や、将来の入力が分からないオンライン問題に対するアルゴリズムの良さをオフラインアルゴリズムの性能との比較で議論する競合比は、現在最も重要視されている尺度である。本研究では、このような新しい各種尺度を、「工学的評価基準」としてとらえ、そのもとで高性能なアルゴリズムを開発する。ネットワークアルゴリズム、マッチングアルゴリズム、SATアルゴリズムの観点から研究を進めた。以下、代表的な結果である安定結婚問題に対する近似アルゴリズムを例に成果を述べる。 安定結婚問題とは、N人の男性とN人の女性と各個人が持つ希望リストが与えられたときに安定なマッチングを求める問題である。希望リストとは、異性全員の全順序である。この問題に対して、不完全リストと同順位リストという拡張を許した場合の問題を考える。この場合、異なるサイズの安定マッチングが存在する可能性があり、その中で最大サイズの安定マッチングを求める問題(MAX SMTI)はNP困難であることが知られている。この問題では、最大サイズと最小サイズの安定マッチングでは比が高々2倍しか違わない。また、サイズを考慮しなければ、安定マッチングは多項式時間アルゴリズムで求めることができる。従って、2-近似アルゴリズムは自明である。これまで知られている最良の近似度は2-c/$sqrt{n}$であったが、我々は初めて2よりも厳密によい近似度である1.8-近似アルゴリズムを達成した。このアルゴリズムは局所探索に基づくもので、局所探索により改善が可能な領域をより厳密に解析することにより得られたものである。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] Quantum Network Coding2007
Author(s)
M.Hayashi, K.Iwama, H.Nishimura, R.Raymond, S.Yamashita
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Journal Title
Proc. 24th International Symposium on Theoretical Aspects of Computer Science LNCS 4393
Pages: 610-621
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