2005 Fiscal Year Annual Research Report
リアルタイム分散協調技術を用いた高信頼マルチメディア情報ネットワークの研究
Project/Area Number |
16300018
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村上 孝三 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10273731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸出 英樹 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (20243181)
正城 敏博 大阪大学, 先端イノベーションセンター, 助教授 (30294036)
木下 和彦 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 助手 (40304018)
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Keywords | マルチメディアネットワーク / 分散協調技術 / 信頼性 / 情報ネットワーク / 光ネットワーク / エージェント技術 / ホロニックネットワーク / GMPLS |
Research Abstract |
近年、光通信技術の発展によるバックボーンネットワークの大容量化と、ADSLやFTTHの普及によるアクセスネットワークの高速化に伴い、インターネット上で動画像や音声などを含めたマルチメディアアプリケーションが提供されつつあるが、今後更なる利用拡大のためには、通信品質の安定的保証が必須条件である。そのためには、単なる回線容量の増加だけではなく、アプリケーションに応じたきめ細かい呼制御の実現が必要である。しかしながら、現在のIPネットワークでは、ベストエフォート型の通信のみがサポートされており、また、制御用のパケットとアプリケーション用のパケットが同一のネットワーク上を流れることから、高度な制御を行うことができない。そこで申請者らは、次世代のネットワークアーキテクチャとしてホロニックネットワークを提案している。しかし、ホロニックネットワークは全光の高速通信網や、網制御専用ノードの設置などを仮定しており、現在のIPネットワークとの差異が大きい。そのため、世界規模のネットワークを短期的に置き換えることは難しい。そこで本研究では、これまでの成果を踏まえ、ホロニックネットワークを実用に供するための技術について検討する。具体的には、ホロニックネットワークにおける全光通信網の役割を果たす高速分散型高信頼GMPLS技術とホロニックネットワークを指向した網制御方式をIPネットワーク上で実現する手段の確立を目的とする。 平成17年度においては、まず、光ネットワーク上で互いに排反なパスを設定することで障害回復に関する信頼性を高める手法を提案し、その性能を仮想GMPLS網上で評価した。また、光バーストスイッチング網において、局所的な情報のみを用いながら自律分散協調制御によって全体として効率のよい波長パスを設定する手法を提案し、既存方式より優れた性能が得られることをシミュレーションによって評価した。
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Research Products
(6 results)