2004 Fiscal Year Annual Research Report
コミュニケーションおよび錯覚現象を対象にした力感覚の基本特性解明
Project/Area Number |
16300066
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
藪田 哲郎 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30323926)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黄 健 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助手 (10282956)
杉内 肇 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 講師 (50206405)
|
Keywords | 力感覚 / ハプティックインタフェース / 錯覚 / コミュニケーション / バーチャルリアリティ / 触知覚メカニズクム |
Research Abstract |
本研究は、バーチャルリアリティ分野の力感覚提示装置であるハプティックインタフェースを用いて、力感覚の基本特性の解明、触知覚錯覚メカニズムの解明、さらには力感覚通信への展開を目指している。 本年度は、力感覚の基本特性の解明および触知覚錯覚メカニズムについて検討を進めた。力感覚については、仮想対象物の重さが急激に微小変化する時の人間の知覚現象について解明をすすめた。力感覚の弁別閾については、重さ変化に対する知覚の鋭敏性が加重除重時に差があること、人間の力知覚の弁別は支持力の変化率に密接に関連があることを明らかにした。さらに、重さの増減を弁別できない重さの微小変化の領域においても、人間は無意識にこの微小変化に対応する運動を実現している可能性について明らかにした。 一方、触知覚の錯覚メカニズムについては、基本検討で大きさ重さ錯覚がバーチャルリアリティ上でも起きることを明らかにしてきたが、本年度は特に、自然界では実験が難しい物体の落下方向について検討を加えた。この実験では、大きさ重さ錯覚の現象は顕著に認められなかったが、被験者が物体を支持する指先の運動が錯覚現象に大きく関わっていることを明らかにした。この結果は、人間の大きさ重さ錯覚のメカニズムは、物体および人間の運動も大きく関わっていることを示唆している。 最後に関連研究として、視覚情報を用いないと人間には不可能なタスクである平板上の球の操作を、力感覚機能のみロボットハンドに操作させることを成功させた。
|
Research Products
(3 results)