2004 Fiscal Year Annual Research Report
脳磁図・MRIを用いた脳機能活動信号発生メカニズムに関する研究
Project/Area Number |
16300148
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊良皆 啓治 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20211758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩坂 正和 千葉大学, 工学部, 助教授 (90243922)
柴田 政廣 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (60158954)
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Keywords | 脳磁図 / 高分解能生体磁気計測 / マイクロSQUID / fMRI / 脳神経磁気刺激 |
Research Abstract |
本研究では、fMRIの高い空間分解能、脳磁図の高い時間分解能の特徴を合わせ持つような脳機能イメージングの開発をめざしている。このため、両者の信号発生メカニズムを調べ、神経活動と脳血液状態との関連性、および、実際の脳内における電気活動の興奮性と発生する脳磁図や脳波との関連性を明らかにすることを目的とする。また脳磁図とfMRIで得られた結果を比較し、空間的、時間的な信号の変化と両者の関連性を調べることも目的である。 このような計画の中、本年度は、高分解能SQUIDを用いて、ラットやマウスの小動物の発生する磁場を高空間分解能で測定するシステムの構築を行った。このシステムの性能を確かめるために、ウシガエルの坐骨神経を取り出し、複合活動電流のつくる磁場の計測を行った。その結果、2mmの範囲内で磁場極性の反転を確認でき、空間分解能よく観測できた。また、マウスの聴覚誘発脳磁図の計測に成功した。 一方、fMRIの特徴を明らかにするために、ヒトを対象とし、電気刺激を用い、fMRIの測定と脳磁図の測定を行い両者の信号の比較を行った。電気刺激における刺激強度、刺激周波数をそれぞれ変化させ、fMRI、脳磁図に及ぼす影響を調べた。その結果、刺激強度を変化させた場合、fMRIにおけるシグナルパワーとMEGにおける電流双極子モーメントの大きさには相関性はあまりないことがわかった。また、刺激周波数を変化させた場合には、最大信号変化を示す周波数に違いがあることがわかった。これらの結果は、fMRIと脳磁図が違う情報を捉えていることを示すものである。
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Research Products
(4 results)