2005 Fiscal Year Annual Research Report
超音波による高機能エンドスコピック組織弾性イメージングシステムの開発
Project/Area Number |
16300169
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
椎名 毅 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (40192603)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山川 誠 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (60344876)
宮永 直人 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (00241828)
|
Keywords | 超音波計測 / 組織弾性イメージング / がん診断 / 非侵襲生体計測 / 内視鏡的手法 / 医用画像診断 / 治療支援 / QOLの向上 |
Research Abstract |
組織弾性イメージングは、乳癌等の早期診断や良悪性の鑑別診断に有効な手段として近年、実用化の段階に入った。一方、従来の歪み分布としての組織弾性像は、圧迫の程度に依存し定性的であるという問題が残されている。また、体表だけでなく、内視鏡的計測すなわち経食道、経直腸、経膣などの部位においても組織弾性像が得られれば、組織性状に関わる新たな診断情報が付与され、診断精度の向上に寄与するは確実である。 組織変形を与える方法としては、外部から組織を圧迫して歪み分布を得るいわゆる能動型のものの他に、心拍動による血管壁や心筋の動きから組織歪みを計測する受動型の場合に分けられる。本年度は、前年度で開発した要素技術をもとに、内視鏡的計測において両者の場合について検討し、基礎計測システムの設計・試作を試みた。 1)能動型組織弾性イメージングシステム 前立腺癌診断は、従来より経直腸での触診が用いられているが、それに代わるより客観的、高分解能なものとして、経直腸探触子で圧迫することにより、定量的な前立腺の組織弾性像を得る方法を検討した。前立腺の自動的な圧迫法を取り入れた基礎計測システムの試作を行った。 2)受動型組織弾性イメージングシステム 我々は、これまでに受動型組織弾性イメージングとして、体表からの心筋の収縮率分布の可視化や、血管内エコー法による冠動脈プラーク不安定性の検出法を開発してきた。一方で、経食道心エコーは、心筋や大血管系について、高画質で経胸壁では得られない部位の計測が可能である。そこで、これまでの成果と、前年度に検討した体腔内走査に適合した歪み分布計測法の開発の結果を基に、経食道探触子を用いて、心筋収縮率分布の可視化と大動脈プラークの弾性計測を可能とする手法について検討した。 いずれも、ファントム実験によりその有効性が検証された。
|
Research Products
(7 results)