2005 Fiscal Year Annual Research Report
血栓特異的ナノサイズ気泡含有リポソームと低周波超音波を用いた血栓破砕療法の開発
Project/Area Number |
16300176
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
西岡 利彦 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (10364746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 修 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (90364794)
真崎 暢之 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (00364795)
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Keywords | リポソーム / 超音波 / 血栓破砕 |
Research Abstract |
前年度に開発した超音波の血栓破砕作用を増強する気泡含有リポソームを用いて、その効果を動物の動脈血栓モデルを用いて確認した。 1.小動物抹消血管血栓閉塞モデルを用いた血栓特異的気泡含有リポソームと低周波超音波の併用による血栓破砕効果の検討 家兎の腸骨動脈に血栓を作成して、血栓特異的リポソームを静脈内投与したところ、超音波画像上有意な血栓輝度の上昇を認めた。ひき続いて同部位に27kHzの低周波超音波を照射したところ、10例中9例で閉塞動脈の再疎通を認めたが、血栓特異的リポソームを投与していないコントロール群では10例中4例しか再疎通が得られずその差は統計学的に有意であった。 同様の実験を超音波強度を約1/4に減じて実施したところ、10例中7例で閉塞動脈の再疎通を認め、その効果はコントロール群に比べ大であったが、高強度の超音波を用いた場合に比べて小さかった。 2.大動物冠動脈血栓閉塞モデルを用いた血栓特異的気泡含有リボソームと低周波超音波の併用による血栓破砕効果の検討 雑種成犬の冠動脈に血栓を作成して、血栓特異的リボソームを静脈内投与したところ、超音波画像上有意な血栓輝度の上昇を認めたのは、5例中2例のみであった。ひき続いて同部位に27kHzの低周波超音波を照射したところ、5例中2例で閉塞冠動脈の再疎通を認めたが、他の3例では再疎通を認めなかった。
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