2004 Fiscal Year Annual Research Report
認知課題遂行の歩行への影響を指標とした高齢者易転倒性検査システムの開発
Project/Area Number |
16300180
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
堀川 悦夫 佐賀大学, 医学部, 教授 (10155004)
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Keywords | 2重課題 / 易転倒性 / 高齢者 / 認知機能 / 歩行計測 |
Research Abstract |
本研究での課題は、歩きながら反応時間などの認知処理課題を遂行するものである。歩行測定では、障害物の提示と、実際の足の接地場所の検出の両方の機能が必要となる。高齢者の易転倒性検査において実際に転倒が生じることは傷害の発生のみならず被験者や患者の転倒恐怖を惹起する恐れもあり、障害物として機能しかつ実際の転倒を誘発しない仮想的障害物が本来は望ましい。また足の接地の検出部を含め装置の高さを低く抑える必要がある。 【障害物の提示方法の検討】歩行障害物の提示には、床上のパネルに埋込み設置した可動性障害物を突出させる条件での測定を検討した。小型ロータリーソレノイドなどにより実際に障害物を突出させる手法がテストされたが、作動音の発生、埋め込みのための加工及び作動に要する機械的機構の収納容積などの問題が見られた。 【足の接地場所の検出法の検討】フットスイッチをマトリックス状に配列して検出する方法が試され、作動音発生、スイッチ配列の間隙を埋める作業が必要であること、歩行路に敷き詰めた場合の高コスト、一度設置すると移動し難いという問題点が見られた。 【問題解決の対策と試作結果】上記の問題点の解決のため、装置の高さを抑え、且つ軽量で移動可能な装置にするため、足の接地検出を薄型スイッチを配列して行うことで行い、刺激提示は光学的に行う方法を考案した。接地検出部分の試作を行い、その有効性を確認した。 次年度においては、光学的刺激提示方法の改良を行い、併せて臨床現場での測定のため接地場所の移動可能性を確保しながらデータ取得を行っていく。
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Research Products
(2 results)