2005 Fiscal Year Annual Research Report
認知課題遂行の歩行への影響を指標とした高齢者易転倒性検査システムの開発
Project/Area Number |
16300180
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
堀川 悦夫 佐賀大学, 医学部, 教授 (10155004)
|
Keywords | 2重課題 / 易転倒性 / 高齢者 / 認知機能 |
Research Abstract |
本研究における高齢者易転倒性検査の開発においては、歩行の目標となる指標の提示と足接地の時間的・空間的計測の2つの機能が求められる。検討の結果、指標提示部と足接地検出部を重ねてセットした部材をユニット化し、そのユニットを敷き詰める方式が採用され、そのユニットを制作した。さらに電源供給と出力伝送のための配線および信号処理方法を検討し、TCP/IPプロトコルによる通信方式を用いてコンピュータに集約する方法が採択され、インターフェースの制作とシステム全体のセッティングを行った。加えてデータ集約用ソフトウエアおよびシステムの動作確認用機器の製作が行われた。 臨床応用の準備のため、地域保健事業の中で易転倒線検査を実施し、データが取得された。対象者は公立のスポーツ施設を利用して定期的に運動を行っている群(40歳代後半から60歳代まで)と定期的な運動経験のない地域在住高齢者(60歳代から80歳代後半まで)および統制群としての学生群の3群であった。行った検査項目はTimed Up and Go Test (TUG)、Functional Reach Test (FR)、フォースプレートによる身体動揺計測、握力、及び、Tinetti(1990)により開発された、Falls Efficacy Scale (FES)であった。転倒・非転倒群の2群、つまづき有無の2群、およびふらつき経験の有無の2群間の比較を行った。 その結果、転倒・非転倒の2群においては、TUGやFRなどの動的平衡機能検査において有意な差がみられたものの、つまづき有無の2群、およびふらつき経験の有無の2群においては有意差がみられる項目が異なっていた。易転倒性評価のため総合的な検討を行っていく。
|
Research Products
(3 results)