2006 Fiscal Year Annual Research Report
身体活動量増進のためのソーシャルマーケティングアプローチの開発と評価
Project/Area Number |
16300197
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
中村 好男 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (00198251)
|
Keywords | ヘルスプロモーション / 身体活動量促進 / ソーシャルマーケティング / ウォーキング / 対面式教室 / プリントメディア / プロモーションビデオ / 通信教育型プログラム |
Research Abstract |
本研究は、ソーシャルマーケティングの手法を組み込んだ身体活動量増進プログラムを開発し、地域での健康増進事業のモデルを構築しようとするものである。題材には申請者が一貫して推進してきた"ウォーキング"を用い、グループでの集団指導(地域)、印刷媒体(職域)、ビデオ媒体(一般)という3種のプロモーションによって、「どのような人がどのように身体活動量を増進するか」という点から各アプローチの効果を評価しようとしている。 本年度(最終年度)は、(1)狭山市での介入プログラムのフォローアップならびにデータ分析・検証を行うと共に、(2)ウォーキング行動評価尺度の開発、(3)ウォーキングイベントの集客プロモーションにおける情報媒体の有効性、(4)ウォーキングクラブにおける集団歩行が個々のウォーカーの歩行ペースに及ぼす影響、(5)身体活動に対する意識と歩行時間との関連、などについての研究を行った。本研究で開発した必要最小限の印刷教材(定価180円のパンフレット)を用いた通信型介入プログラムであっても、参加者の運動変容段階の改善、運動セルフ・エフィカシーの強化に効果があるということ、また、その効果については、運動変容段階の後期(実行期、維持期)に属する者より、運動変容段階の前期(前熟考期、熟考期、関心期)に属する者の方が高いという知見が得られた。 以上のことから、地域での健康指導においては、グループでの集団指導も大きな効果をもたらすが、簡易なパンフレットによる通信型介入であっても、適切な通信情報のやりとり(コミュニケーション)を含んだプログラムであれば、ある程度の効果が認められることが明らかとなった。現時点ではビデオを用いた介入の効果は検証されてはいないが、インターネット(ブロードバンド)による映像情報の効果については、今後検証することが期待される。
|
Research Products
(4 results)