2006 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の生活・認知機能維持に資する運動療法に関する縦断研究
Project/Area Number |
16300224
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
鳥羽 研二 杏林大学, 医学部, 教授 (60155546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神崎 恒一 杏林大学, 医学部, 助教授 (80272540)
須藤 紀子 杏林大学, 医学部, 助手 (10323578)
長谷川 浩 杏林大学, 医学部, 助手 (00237984)
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Keywords | 運動 / 活力度 / 転倒 / バランス / 動脈硬化 / 運動機能 / うつ / 身体計測値 |
Research Abstract |
運動療法の早期介入および持続的効果を検討するために,2004年から縦断調査として8,000人を対象に全国体操教室を施行している。評価項目は昨年と同じ活力度指標36項目である。60歳以上の高齢者運動群550名を運動経験年数1年未満、2-7年、8年以上の3群に分け、非運動群335名を加えて4群で比較した結果、経験年数に応じて活力度は高値を示し、下位尺度として健康感・活動、うつ、老年症候群、運動機能、生活自立の項目でそれぞれ経験年数による高値が認められた。また、21項目の転倒スコアを用いて、運動による転倒予防効果を解析した結果、将来の転倒を予測する因子として、過去の転倒歴転倒歴(OR=3.9,p<0.0001)、つまずき(OR=2.0,p<0.0001)、近所に坂道がある(OR=1.5,p<0.01)の3因子が抽出された。 運動の効果の詳細を検討するため、47-72歳の体操参加者66名について、年齢をマッチングさせ、熟達度に応じて指導者、熟達者、初心者に分け、身体計測値、骨量検査(DXA)、動脈硬化検査(PWV,ABI)、バランス・柔軟検査、血液検査を行った。3年間の経時変化の観察で、初心者ではバランスが、熟達者と指導者ではバランスとABIに改善が認められた。以上、定期的な均整柔軟体操はバランスだけでなく動脈硬化にも好影響をもたらす可能性が示された。 さらに、長野県在住の地域住民(男性6名、女性26名平均年齢70.0±7.0歳)に対して、3か月間運動教室を実施したところ、腹囲(-1.7cm)、体脂肪率(-0.616)、収縮期血圧(-10mmHg)、LDLコレステロール(-9mg/dL)、TSH(-0.27μIU/mL)、Free T3(+0.15pg/mL)、Up&Go時間(-0.8秒)、ファンクショナルリーチ(+7cm)、GDS(-0.8点)に有意な変化が認められた。
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Research Products
(6 results)