2004 Fiscal Year Annual Research Report
健やかで安らぎのある生活環境の形成-美的倫理的ヒューマン・エコシステムの要件-
Project/Area Number |
16300232
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku Bunka Gakuen University |
Principal Investigator |
高山 忠雄 東北文化学園大学, 大学院・健康社会システム研究科, 教授 (20254568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 稔 学校法人東北文化学園大学, 東北文化研究所, 教授 (50074307)
武澤 秀一 東北文化学園大学, 大学院・健康社会システム研究科, 教授 (40011176)
鹿戸 明 東北文化学園大学, 科学技術学部, 助教授 (80258798)
木村 美智子 東北文化学園大学, 科学技術学部, 助教授 (70214898)
山本 和恵 東北文化学園大学, 科学技術学部, 講師 (10230541)
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Keywords | ヒューマン・エコシステム / 生活環境 / 健康科学 / 睡眠科学 / エコロジーとコスモロジー / ライフスタイル / 衣食住の生活科学 / 生活財と生活造形 |
Research Abstract |
当初の研究実施計画にしたがって、初年度の平成16年度は、A班として、保健福祉の学術的研究に基づき、またその行政の施策および社会制度を見究めながら、新しい提唱として健康科学の理論的考察とその実践的試み、さらに企業との連携による睡眠科学の調査研究を重ねた。これらはわれわれの生活世界をめぐる健康で安穏の生活環境を形成する学術的な起創となるとともに、企業の具体的な成就や行政の制度化につながることが期待されている。 B班としては、ヒューマン・エコシステムにおける生活環境の形成のために建築計画や環境デザイン、美学や文化学の分野から探究する学際的な共同研究として、それぞれの分担課題を研究例会によって発表し論議した。すなわち、1)近代的な生活世界における人間らしいエコシステムの美的倫理的要件について、2)人間存在と環境との相互関係を軸にした良く調和のとれたエコシステムについて、3)良き生活のための環境形成とその生活空間について。そこから西洋的なパラダイムに加え、日本の伝統と地域の特殊性を斟酌した風水や方位のコスモロジー、これとともに自然環境にやさしい道具的テクノロジーを加えた新たなエコロジーの総和としての文化的な生活環境-医療福祉空間の形成にその先例がある-を構築する実践的方法が導かれている。加えて生活科学の面で生活財や造形デザインによる簡素で美しい生活美のライフスタイルも求められた。去る2月には国際学術研究集会を開催し、その報告書は4月初めに出版された。 そうして本研究の推進過程において、A班は主に人的側面、B班は主として物的側面を注目し、両班は生活環境を中心に一元化されることになる。この共同研究は平成17年度以後に漸次研究代表者と研究責任者を中心にして統合されることになる。
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