2006 Fiscal Year Annual Research Report
ライフスキル形成に基礎をおく包括的な食生活教育プログラムの開発
Project/Area Number |
16300243
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
春木 敏 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 助教授 (80208694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川畑 徹朗 神戸大学, 大学院総合人間科学研究科, 教授 (50134416)
西岡 伸紀 兵庫教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (90198432)
境田 靖子 兵庫大学, 健康科学部, 助手 (00341024)
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Keywords | 食生活教育プログラム / ライフスキル / 行動科学 / 小学校高学年 / 学校・家庭・地域 / 食環境 |
Research Abstract |
研究協力校のうち,箕面市内4小学校および山口県萩市内1小学校において,意志決定・目標設定スキル形成を強化したプログラム"朝食を食べよう"授業全6時間を6年生478名に実施し,授業に用いたワークシートによるプロセス評価を行った。 1.2005年ベースライン調査結果(朝食について) 授業実施校および対照校の児童(857名)のうち,70%前後の児童は「朝食を食べることはとても大切である」と思い,80%前後の児童は「朝の食欲は普通またはかなりある」と答え,週当たり6.6〜6.7日喫食。朝食授業より,朝食内容は,主食と主菜または,主食のみが多く,朝食における野菜摂取は明らかに不足していた。 2.前年度の間食プログラム実施により,五大栄養素を多く含む食品とその働きについては,有意な学習成果が確認されていたことから,朝食プログラムに野菜摂取の大切さと望ましい朝食献立を考える学習プロセスを加え,目標設定スキル学習を工夫し,強化することとした。さらに,家庭実践を促すために朝食に向く野菜料理レシピ作成を行い,調理実習を実施した。 3.改訂朝食プログラムの評価 (1)朝食摂取における意志決定スキルと目標設定スキル演習に重点をおき,授業中のワークシート(セルフチェック)とふりかえりカード(セルフモニタリング)より,児童は,朝食内容の問題点に自ら気づき,実行可能な具体的で自己評価しやすい目標設定をすることができた。 (2)朝食献立は,2.3点から3.0点(4点満点)に有意に改善し,野菜摂取有りの児童は35.0%から66.2%に増加した。(3)箕面市の教育実施児童の男子は,朝の食欲が増し「学校が楽しい」と回答する割合が有意に増加したが,女子および山口県の児童には変化がみられなかった。 (3)意志決定・目標設定スキル尺度得点に変化はなかった。 (4)家族の朝食準備・共食行動や食卓の会話は総じて,有意に改善された。
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Research Products
(4 results)