2007 Fiscal Year Annual Research Report
ライフスキル形成に基礎をおく包括的な食生活教育プログラムの開発
Project/Area Number |
16300243
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
春木 敏 Osaka City University, 大学院・生活科学研究科, 准教授 (80208694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川畑 徹朗 神戸大学, 大学院・総合人間科学研究科, 教授 (50134416)
西岡 伸紀 兵庫教育大学, 大学院・学校教育研究科, 教授 (90198432)
境田 靖子 兵庫大学, 健康科学部, 助教 (00341024)
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Keywords | 食生活教育プログラム / ライフスキル / 行動科学 / 小学校高学年 / 学校・家庭・地域 / 食環境 |
Research Abstract |
18年度の研究成果を踏まえ、栄養教育による児童の行動変容をさらに高め、維持するために、家族への働きかけをプログラムに取り入れた。大阪府3小学校と山口県2小学校(参加児童263名、対照児童154名)を研究対象とする準実験デザインを用いた。2007年5〜7月、児童は、"バランス朝ごはんを毎日食べよう"(6時間)の授業を受けた。参加児童の家族のみを対象に、朝食学習を通信で知らせ、朝食野菜クッキングの家庭内学習をした。朝食モニタリングシートに家族のチェック欄を設け、家族が児童の朝食改善への支援ができるようにした。 1)朝食改善目標は、いずれの児童も5日あたり4日達成し、朝食得点(4点満点)は、2.4±1.0から3.0±0.9に有意に改善し、全体では、通信発行、家族チェックによる差はみられなかった。2)家族のチェック有無数別に目標達成日をみると、チェック毎日群4.2±1.3日は、チェック4日以下群の2.9±1.7日に比べ有意に多かった。 3)家族のチェック有無数別朝食得点(4点満点)は、チェック毎日群3.1±0.8は、チェック4日以下群の2.3±1.1に比ベ有意に高かった。4)授業実施6ヵ月後の5日間朝食モニタリングの朝食得点は、実施校児童2.6点、対照校児童2.4点、野菜摂取率は、実施校51.6%、対照校36.4%と、いずれの児童も学習直後よりも有意に低下した。実施校は対照校に比べ、有意ではないが朝食得点、野菜摂取率とも高い傾向にあった。 プログラム実施直後の成果を定着させるためには、児童への日常的な働きかけが欠かせないことが明らかであり、食生活教育と他の教科学習との連携を検討する。また、家族によるモニタリングチェック日数の多少により、児童の朝食改善に有意な差がみられたことから、家族も共に学び、家庭内学習を発展させるよう家庭や地域と連携するプログラム改訂が必要であることを確認した。
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Research Products
(5 results)