2006 Fiscal Year Annual Research Report
情報技術による講義改善のための教材作成と学習支援の手法開発に関する研究
Project/Area Number |
16300263
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Research Institution | TOKYO INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
中山 実 東京工業大学, 教育工学開発センター, 助教授 (40221460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤堀 侃司 東京工業大学, 教育工学開発センター, 教授 (80143626)
西原 明法 東京工業大学, 教育工学開発センター, 教授 (90114884)
西方 敦博 東京工業大学, 教育工学開発センター, 助教授 (60260535)
山本 洋雄 信州大学, 全学教育機構, 教授 (70345768)
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Keywords | eラーニング / 教材作成 / 学習意欲 / パーソナリティ / 学習スタイル / 日米比較 / 因果分析 / 教材評価 |
Research Abstract |
eラーニング運用上の問題に対処するため、下記の内容についてそれぞれ研究を進めた。 (1)学習システムでの学習者の属性と学習評価との関係の検討 学習者の属性が授業での学習成績にどのように影響するかを調べるために、学習者の動機付け、性格、思考スタイルを調査し、成績評価との関係を検討した。調査対象として、米国フロリダ州の大学学部生、日本の学部生と大学院生を対象とした。学習者特性の評定値は、米国の大学生の方が日本の学生よりも高いことがわかった。学習者特性は、米国では学習成績にあまり影響しないが、日本では勤勉性などが関係することがわかった。 (2)学習システムによる学習者の変容 e-Learningでの学習行動や成績に学習者の特性がどのように影響するかを実証的に調べるために、大学1年生と大学院1年生を対象する同一教員による同一形式の授業で検討した。その結果、思考スタイルや動機付け、勤勉性などが学習活動に影響することを因果分析で定量的に明らかにした。また、学期内の学習によってe-Learningの学習に対する評価が変容することを明らかにし、この変容が授業での評定に影響を与えることを明らかにした。 (3)学習者の学習履歴データに基づく評価方法の検討 e-Learningにおけるアクセスログデータを基に、学習者行動、特に学習をやめてしまう学習者検出の手法を開発した。教材によって学習傾向が異なることから、事前情報を用いない判別手法で検討した。プロトタイプの授業でのアクセスログデータを分析して手法を検討し、他の新規の授業にも適用した。その結果、新規の授業でも学習中断者の検出ができる可能性が示された。 この他、3年間の研究を総括した。
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