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2005 Fiscal Year Annual Research Report

超高感度ラドン検出器を用いた海洋環境中のラドン濃度の連続観測

Research Project

Project/Area Number 16310007
Research InstitutionGifu University

Principal Investigator

松原 正也  岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 助教授 (80281046)

Keywordsラドン / 超高感度ラドン検出器 / ラドン濃度連続観測 / 海洋環境中ラドン濃度 / しらせ / 南極海 / 昭和基地 / 全球移流拡散モデル
Research Abstract

砕氷船「しらせ」の船上で、岐阜大学で開発された超高感度ラドン検出器を用いて、昭和基地→シドニー(復路平成18年3月18日まで)の南極海洋上で、海洋表層の大気中ラドン濃度の連続観測を行なった。特に、南極海のラドン濃度観測結果は、南アメリカ大陸、アフリカ大陸から南極大陸への物質の移流・拡散の解明に寄与する観測データである。
南極海洋上における、ラドン濃度の最低バックグランド値は0.02Bq/m^3である。この濃度値は海洋のラドン散逸率(0.01個/cm^2秒)から計算される濃度値と良く一致した。
南極海洋上で、6例のラドン濃度増大現象(ラドン嵐)を観測した。NOAAの赤外線衛星写真から、両観測点は946hPaの低気圧の前線の縁に位置していたことが分かった。観測値と全球移流拡散モデル計算値を比較すると、ラドンは南アメリカ大陸から約1週間で、南極海を渡って昭和基地まで到達していた。ラドン嵐の到達時間は良く合うが、濃度値が「しらせ」145mBq/m^3、昭和基地85mBq/m^3、モデル計算値24mBq/m^3と大きくずれている。ラドン検出器の器差は最大20%であるので、前線の縁でラドンはかなり局在している可能性が大きい。前線上の雲はフィラメント状になって、その経度幅は細いところで5度以下になっている。今後、モデルはこのような低レベルラドン濃度の局在を再現するような改良が必要であろう。
これらの南極海におけるラドン濃度観測結果は、全球移流拡散モデル計算結果と比較検討され、大陸起源物質の長距離輸送の解明に役立つものである。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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