2005 Fiscal Year Annual Research Report
余剰汚泥ゼロエミッションで水を浄化できる磁化活性汚泥法の実証研究
Project/Area Number |
16310049
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
酒井 保蔵 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (70186998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯村 兼一 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (10272220)
荷方 稔之 宇都宮大学, 工学部, 助手 (30272222)
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Keywords | 磁化活性汚泥法 / 磁気分離 / 余剰汚泥削減 / 自己消化 / 生物学的水処理法 / 都市下水 / 畜産排水 |
Research Abstract |
宇都宮市川田下水処理揚に8m^3の曝気槽を有する磁化活性汚泥プラントを建設し、一日50人分の実下水を500日間連続水処理を行う実証試験を行った。実験期間中、余剰汚泥(増殖汚泥)の引抜きをしなかったが、微生物の増殖と自己消化がバランスし、良好な水処理が1年中行えることが実証された。本実験は磁気分離と後段の沈降分離を併用したハイブリッド磁化活性汚泥プロセスになっているが、沈殿池からの磁性粉の流出は通常運転においては認められなかった。パイロットプラントに適用可能な活性汚泥の磁気分離装置についても磁石ドラムや円板など6組のパイロットプラント用磁気分離装置が試され、円板を多数ならべた多円板式磁気分離装置が現状ではもっとも良い性能を示した。 また、群馬県の養豚場に5m^3、50m^3の回分式磁化活性汚泥プラントを設置し、高有機物・高窒素濃度の畜産排水への適用について実証研究を行った。その結果、余剰汚泥引き抜きなしで水処理ができることが示された。水処理性能については、高濃度有機排水であることもあり、生物処理1段では浄化が十分でなく、他の処理も併用する必要があった。 さらに、磁化活性汚泥法に関する磁気分離の選択分離特性などの基礎研究から各種排水への対応など、幅広い研究を平行して行った。 これらの研究成果から、17年度は低温工学会(東京)で11件、磁気分離夏の学校(宇都宮)で11件、化学工学会(岡山)で2件、PACIFICHEM2005(ホノルル)で8件、農畜産業エリア水環境再生コンソーシアムシンポジウム(帯広)で2件、水環境学会(仙台)で11件の学会発表を行った。PACIFICHEM2005では、アメリカ化学会の取材を受け、Chemical & Engineering News(冊子体・電子版の両方)で世界に報道された。低温工学では優秀発表賞、夏の学校では、2件のベストポスター賞を受賞した。
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Research Products
(2 results)