2005 Fiscal Year Annual Research Report
イオン照射超薄膜の気体透過ナノチャネルに関する研究
Project/Area Number |
16310062
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
長岡 昭二 首都大学東京, 都市環境学部, 教授 (30254147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 浩良 首都大学東京, 都市環境学部, 助教授 (10221897)
鈴木 嘉昭 独立行政法人理化学研究所, 先端技術開発支援センター, 先任研究員 (40342802)
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Keywords | イオン注入 / ポリイミド / ナノチャネル / 気体透過 / 気体分離膜 / 超薄膜 |
Research Abstract |
膜分離技術は、省資源・省エネルギー的な環境調和型かつ低負荷型のエコテクノロジーであるため様々な分野での貢献が期待されているが、実用化された分離膜は極めて少ない。その最大の理由は、従来分離膜の透過機構が、精密濾過膜や限外濾過膜などで見られる単純なサイズ分離や、浸透気化膜や気体分離膜などの単純溶解-拡散機構に依存しているためである。つまり、これら分離機構では飛躍的な透過性と選択性を実現することは難しい。本研究では、従来分離膜の性能を凌駕する高透過性・高選択性を有する新規分離膜を構築するため、先ずは気体分子を対象にした新しい気体分離膜の作製を試みる。 本年度は超薄膜スキン層を有する新規芳香族ポリイミド非対称膜を作製した。超薄膜はスピノーダル分解(相分離)を利用した乾湿式相転換法により合成し、表面スキン層の形成に影響を与える相分離挙動や秩序パラメーターを解析し、スキン層の膜厚形成を支配する因子を明らかにした。得られた超薄膜スキン層を有するポリイミド非対称膜の膜構造(表面、断面)をSEMにより解析した。 さらに、作製された超薄膜スキン層を有する芳香族ポリイミド非対称膜表面にイオン照射(理化学研究所200kVイオン注入器)処理を施した。先ず、イオン種(He^+,O^+,N^+,Ar^+)に選び、異なる注入条件(加速エネルギー、イオン照射量)で表面処理を行い、注入条件により形成される透過チャネルの違いを気体透過実験より測定した。さらに、その透過特性に与えるエネルギ損失機構を電子阻止能、核阻止能の両面から理論解析し、各阻止能が高分子構造に与える影響と、その結果示される透過と特性の相関を明らかにした。
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Research Products
(3 results)